お笑いコンビ・アンガールズの田中卓志(46)が、16日にTBS系で放送された「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」2時間スペシャルで、最愛の母三枝子さんが21年春、亡くなっていたことを明かし、涙した。

田中は、大学の時からの友人だという、相方の山根良顕(46)とともにスタジオに登場した。番組では、田中が番組の企画で三枝子さんと風呂に入る場面などを放送。その後、収録した映像が流れ、その中で田中は「母は…言ってなかったんですけど1年前、亡くなっていて…すぐ、言わなかったんですけど」と語り出した。

田中は、21年2月に母から電話で「がんになった」と報告があったと語った。神経内分泌がんという、ガンの中でも1、2%しかなく治療法が確立されていない希少がんだったという。ちょうど、2度目の緊急事態宣言下だったといい、田中は帰省を申し出たが、母からコロナ禍で止められたため、かなわなかったという。母は延命治療を望まず「十分生きたし、普通で良いよ」と告げたという。

田中は国立がん研究センターなどに通って、母に抗がん剤治療を勧め、スタートしたという。ただ、兄の克典さんは「みるみる変わり果てた。ご飯も食べられなくなっていた。心配かけたくない上で、深刻な感じでは言っていなかったんではないか」と振り返った。

そして、三枝子さんが病気を伝えて、わずか3カ月後の21年5月10日、克典さんから容体急変の連絡が入り、さらに2時間後に亡くなったと連絡があったという。三枝子さんは69歳の若さだった。

田中は1年、言えなかった理由について「言うことで、何かね…気持ちがズンっとなっちゃう。バラエティーで仕事していると、仕事にならないんで。気持ちの整理が付かないと言えないというのがあった」と語った。

三枝子さんが亡くなったことについては「信じられないという感じ。こればっかりは、ちょっとね予想付かなかった。余命1年、あるっていっても、そうじゃないんだ…もっと感じれば良かった」と語った。そして「次の日、帰った時、ショックが出た。顔を見て初めて実感が湧いた。もうちょっと何かしてあげられなかったかな」と吐露。伝えたかった言葉を聞かれると「ありがとう。生きている時にありがとうって言うと『死んじゃうのかな』みたいな感じになるから」と言い、涙を流した。「ちょっと…あれぐらい周りの人をね、楽しませる人になりたい。サービス精神の固まり。そういう人なんで」と言い、また泣いた。

収録映像をスタジオで見ていた田中、山根、同じワタナベエンターテインメント所属のギャル曽根も涙した。