宮本茉由(27)が4日、都内で、初主演映画「鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽」(近藤明男監督)初日舞台あいさつに出席した。

太宰治の代表作「斜陽」の執筆75周年を記念した作品。戦後を舞台に、破滅に向かう元貴族一家を描く。

映画初出演にして初主演作となった。全国公開初日を迎え、宮本は「こんな多くの方に来ていただけてうれしいし、1つの作品が完成して見ていただけることは奇跡なんだと、感無量です」と喜んだ。

一家が没落していく中、恋に生きる意味を見いだしていく島崎かず子を演じた。弟の直治役を演じた奥野壮(22)の顔をはたくシーンでは、自身の弟と同年齢の奥野をたたくことにためらいがあったようで「きれいな顔にビンタはしづらかった」と苦笑い。奥野は宮本のビンタについて「全然、痛かったです」と笑顔の本音トークで笑わせた。

安藤政信演じる作家・上原との道ならぬ恋に突き進む役どころ。役柄は自身と同じ年齢だったが「戦後のお話なので、今の私たちには考えられない気持ちの中で生きている。時代背景を考えながら、1つ1つ撮らないといけないなと意識していました」。また「私自身、『斜陽』を通して当たり前の毎日がどれだけ幸せか感じられた」と撮影を振り返りつつ、「見た方に、また明日から頑張ろうと思っていただけたら」と語った。

水野真紀、近藤監督も登壇した。