俳優東出昌大(34)入山法子(37)が10日、新宿・武蔵野館で、映画「天上の花」(片嶋一貴監督)の公開記念舞台あいさつに出席した。

詩人三好達治を演じた東出は「友人の映画ライターや批評の方に新境地と言っていただいた。こんな壮絶な役をやったことがなかったですが、台本通り一生懸命やったら、そういう風に言っていただける作品になった。みんなで一丸となって濃密な時間を過ごして、ここに今日持って来られてうれしく思います」と、感慨と感謝を語った。

詩人萩原朔太郎の妹で、三好の妻になる慶子を演じた入山は「感情をさらけ出せる役に出会えることは、役者をやっていく中でとても充実できること。企画書と準備稿をいただいた時すぐに感じ取りました。今日この光景を見せていただけて、とてもうれしく思ってます」と話した。

東出には、観客からはブラボー! 完全復活! と声も飛んだ。東出は「精いっぱい生きようと思った人と人とが交わった時、時には怪物になってしまったり、時にはままならない状態に陥ったり、そういうところをありのまま描いた。劇薬だと思いますが、劇薬をたまには服用して、人ってなんだろうと考えるきっかけになれば」とメッセージを送った。

公開日が同じ大作「ラーゲリより愛を込めて」を引き合いに片嶋監督が「打倒『ラーゲリ-』!」と言うと、東出は「マジ!?」と笑っていた。プロデューサーの寺脇研氏も出席。