「Romanticが止まらない」などのヒット曲で知られるバンドC-C-Bのドラムでボーカルの笠浩二(りゅう・こうじ)さんが14日午後6時23分、脳梗塞のため、熊本県内の病院で死去した。60歳。公式サイトで発表された。

発表などによると、7月末から糖尿病療養のため入院後、脳梗塞を発症した。通夜と葬儀・告別式は近親者で執り行い、後日お別れの会を開く。99年に移住した熊本・南阿蘇村で母と2人暮らしをしていた。

笠さんは83年、RYU名義でCoconut Boysの一員としてメジャーデビュー。85年にC-C-Bに名を変えて発表した3枚目のシングル「Romanticが止まらない」は、作詞松本隆氏、作曲筒美京平氏のゴールデンコンビが手がけ、TBS系ドラマ「毎度おさわがせします」主題歌となり大ヒット。同年末の「第27回日本レコード大賞」で金賞を受賞した。

バンド名とともにビジュアルもイメージチェンジ。ピンクの髪とメガネをトレードマークに、当時流行した電子ドラム「シモンズ」をたたきながら歌う斬新なスタイルで人気を得て、同年に「Lucky Chanceをもう一度」でNHK紅白歌合戦に初出場した。

C-C-Bは89年解散。笠さんは90年にソロデビュー後、裏方に回った時期もあったが97年に活動を再開し、今年も入院する7月末までバンドのギタリスト米川英之(58)と音楽活動を続けていた。07年にはボクシング世界王者の内藤大助が登場曲に「Romantic-」を使用しバンド人気が再燃。08年と15年に再結成ライブを行っている。

C-C-Bでは、15年にリーダーでベース担当の渡辺英樹さんが急性大動脈解離による多臓器不全のため、55歳で亡くなっている。

 

◆笠浩二(りゅう・こうじ)1962(昭37)年11月8日生まれ。福岡県出身。ソロ活動ではアサヒ「WONDA」、サントリー「BOSS」等のCMなどにも出演。99年に実家のある阿蘇に拠点を移し、農業を営む両親を手伝いながら音楽スタジオを設立。16年の熊本地震の際には復興活動にも尽力した。トレードマークのメガネは度のないだてメガネだったことを後年明かしている。