大泉洋(49)がミュージカル映画「シング・フォー・ミー、ライル」(3月24日公開)で、主人公の吹き替え声優を務めることが4日、分かった。ミュージカル初挑戦で、言葉を話さず、歌でしか思いを伝えられない主人公・ワニのライル役を演じる。

ニューヨークを舞台に、歌うワニのライルがその歌で人間と心通わせる様子を描く物語。3年連続でNHK紅白歌合戦の司会を務め話題を集めた大泉が、今作ではセリフを”封印”する。大泉は「この仕事のオファーを受けた時は、『なぜ僕?』と思いました」と率直な思いを明かした。

オリジナル版では、世界的シンガー・ソングライターのショーン・メンデスが声を担当する。大泉は「私でも知っていた、あの若くて、めちゃくちゃ歌のうまい、そしてすごいイケメンの彼。さらに『なんで僕に?』と思ったのですが。その全てが逆に面白くなってしまって、つい受けてしまいました」。さらに「日本の皆さんすみません。アメリカではショーンですが、日本の吹き替えは大泉洋です。日本だけオッサンですみません」と、大泉節は止まらない。

22年夏から歌のレッスンに集中的に取り組み、英語詞のオリジナル曲をマスターしてボイステストを見事クリア。審査したアメリカのクリエーティブ・スーパーバイザーも「スイートでエモーショナルで、純粋で温かった」と絶賛した。昨年はNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で源頼朝を演じるなど多忙を極めた。その中で大変な挑戦だったといい「ただうまく歌えば良いわけではないその難しさに、まいりました。あれは『歌』ではなく、紛れもなく『芝居』でございました。22年の夏から秋にかけてとても充実した期間を過ごさせていただきました」と振り返った。

やり遂げた今、達成感でいっぱいだ。「ショーンと向き合い続けた日々でした。ありがとうショーン。いつか君と会って、俺たちやったぜとハグしたいです(笑い)」と、将来のハグを勝手に約束。その上で「とにかく素晴らしい音楽にあふれた、子供から大人まで全ての人々が楽しめる映画です。ぜひ、映画館でご覧ください。ショーンも最高ですが、もしよろしければ吹き替え版もよろしくお願いします(笑い)」と呼びかけた。

昨年の紅白でも披露した大泉の美声が、劇場で響き渡る。