異母姉サマンサ・マークルさんから昨年3月に名誉き損で訴えられていた英国のヘンリー王子(38)の妻メーガン妃(41)が、裁判で尋問される可能性が出てきた。王室を離脱した夫妻が2021年3月に出演した米CBSテレビのインタビュー番組で、妃が「私は一人っ子として育った」などと話し、マークルさんと疎遠であることを強調した内容が名誉き損に当たるとして、7万5000ドルの損害賠償を求める訴えを米国で起こしていた。

報道によると、メーガン妃は裁判での尋問の中止を求めていたが、裁判所がこのほど妃の申し立てを却下したという。尋問によって損害が出る可能性が非常に現実的だとのメーガン妃の主張は認められず、これによって妃は裁判で弁護士から尋問を受けて証言しなければならなくなったと欧米メディが伝えている。

マークルさんは、インタビューでのメーガン妃の発言は悪意あるうそだと主張し、「世界的な規模で屈辱と恥、憎悪を受けた」と述べている。

妃は問題となったテレビインタビューで、王室で人種差別的な発言を受けたと主張する暴露もしており、裁判の中で原告の弁護士からそのことについても問われる可能性がある。チャールズ国王やウィリアム皇太子を批判したヘンリー王子の回顧録の波紋が広がる王室にとって、新たな頭痛の種となりそうだ。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)