フジテレビ系列全28局とBSフジが協力し、厳しい環境で暮らす世界の子どものための支援活動を行っている「FNSチャリティキャンペーン」が今年4月から50周年を迎える。このほど、50周年を記念するイメージソングが完成した。

FNSチャリティキャンペーンは、1974年に日本のテレビ局が初めて国連機関であるユニセフと提携して始まった。フジテレビ系列全28局とBSフジが協力し、放送やイベント、SNSなどで募金活動を行い、ユニセフを通じ、厳しい環境で暮らす世界の子どものための支援活動を行っているもので、毎年度、支援国を決め、情報番組などで視聴者に募金への協力を呼びかけている。

20~22年度の3年間は世界最貧国の1つといわれるモザンビーク共和国を支援してきた。50周年を迎える2023年4月からは、昨年6月のモンスーンで国土の3分の1が水没する被害を受けたパキスタンの子どもたちを支援する。

同キャンペーンでは、長年、イルカの歌う「まあるい地球は誰のもの」をテーマソングとして使用してきたが、50周年の1年間限定(23年4月1日~24年3月31日)の50周年イメージソングとして、Chageが率いた伝説のバンド・MULTI MAXの名曲「WINDY ROAD」(91年)に光を当てる。同曲はMULTI MAXの代表曲の1つで、Chageのライブでは、サビで観客が飛ばした多くの紙飛行機が会場内を舞う人気曲だ。

湾岸戦争が勃発した時期に作られ、平和への願いが込められている。明るくパワフルなメロディーと、未来への希望を感じさせる歌詞は、ロシアによるウクライナ侵攻の終息が見通せない現在、紛争や自然災害などにより、栄養失調や水不足、学校の休校等の教育環境の悪化に苦しむアジア・アフリカの子どもたちに元気と勇気を届けるメッセージソングとしても通じるものがある。

30年の時を経て、新たな思いを込めて「WINDY ROAD」をよみがえらせるのは、“爆発と静寂”を歌声で表現するシンガー・ソングライター宇海-UUMI-と、ピアニスト・アレンジャーとしてCHAGE and ASKAを筆頭に多数のアーティストと活動をともにしてきた澤近泰輔のユニット。

宇海は「FNSの皆さまが半世紀もの間続けてこられた、この尊い活動の節目に、歌い手として参加させていただけることは大変光栄です。FNSチャリティキャンペーンの熱意あふれるチームの中で、世界の未来と子どもたちを思い、全力で歌わせていただきます」と興奮を隠さない。

澤近泰輔は「この曲は発表当時より名曲の誉れ高い、個人的にも大好きな曲。不安に覆われたような世界、苦難を強いられた多くの人たち。そこに思いをはせる“ひととき”への道案内となるべく、熱く表現できればと思っています」とMULTI MAXの楽曲が再び注目を浴びることを喜んでいる。

なお、イルカの歌う「まあるい地球は誰のもの」もキャンペーンのテーマソングとして、引き続き使用していく。

Chageは「50周年というタイミングで伝統あるFNSチャリティキャンペーンのイメージソングとして、僕の楽曲『WINDY ROAD』が選ばれたことはうれしく思います。この楽曲をカバーしてくれた澤近君、宇海さんや僕の音楽活動に関係してくださるすべての方々のつながりがあっての巡り合わせと感じています」とコメントを寄せた。

イルカは「“こどもはみんなの宝物!”そう思っている人は多いはず。でもその思いを世界に向けて届けるのは一個人としてなかなかに難しい。そんなことを思っていた時、FNSの皆様が続けていらしたFNSチャリティキャンペーンの活動に出会いました。2003年から私の絵本『真冬の天使』の主人公“SORAちゃん”をシンボルマークに、歌でも応援しています。“未来の子供たちから預かっている大切な地球!”50周年を迎え、また新たな道を開いて行きましょう!」と熱く語った。