俳優窪田正孝(34)が29日、東京・新宿区の新劇場「シアターミラノ座」のこけら落とし公演として行う主演舞台「舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド」(5月6日初日)の制作発表会見に出席した。

人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」初の舞台化作。「エヴァは大好きな作品」と語り「ビヨンドというタイトルにすごく重みを感じます。結果はあとからついてくるものなので、素晴らしいキャストがそろっている中で、ここで何をつくっていくのかの行程を楽しんで、見る人も何か残せるのではないかと今は思っています」と意気込んだ。

個人としては4年ぶりの舞台出演となる。「(生活において)アナログなものがなくなっていく中で、舞台は唯一残存している役者が(観客と)直接向き合う瞬間になります」とし「(観客との)余白のスペースを埋めながら舞台を完成することができれば、この作品をやる意味や新しい生命みたいなものがうまれるのではないかと思っています」と力を込めた。

オファーを受けた際の心境については「本当に(製作する東急)文化村がものすごく無謀な挑戦をしたなと思ったんですけど」と笑わせつつ、「そこに飛び込んでみたいと思えたのは役者として、体現者としてのひとつのいい意味での呪いというかさがというか。冒険したくなるような気持ちが先行したのが受けさせてもらった一番最初の心で感じたことでした」と振り返った。

舞台は原作とは登場人物も一新される完全オリジナル作で、壊滅状態となった地球で、ソウシとエヴァンゲリオンに搭乗する14歳の少年少女らが巨大な未確認生物「イキモノ」たちと戦いながら人類再生を目指す物語。窪田は「ドルフ」と呼ばれる集落のひとつを率いる青年、渡守ソウシ役を演じる。

構成・演出・振り付けは、15年、18年上演の舞台「プルートゥ PLUTO」の演出、振り付けとしても知られ、ローレンス・オリヴィエ賞など数々の受賞歴を誇る世界的振付家、シディ・ラルビ・シェルカウイ氏が担当。上演台本は劇団はえぎわ主宰で、俳優、脚本家、演出家としても活躍するノゾエ征爾が手掛ける。

5月6日初日の東京公演から始まり、6月3日から長野、同10日からは大阪でも上演予定。制作発表には窪田のほか、シディ・ラルビ・シェルカウイ氏、石橋静河、板垣瑞生、永田崇人、坂ノ上茜、村田寛奈、宮下今日子、田中哲司も出席した。