吉本新喜劇の島田珠代(53)の芸歴35周年記念公演が16日、大阪・なんばグランド花月(NGK)で初日の幕を開けた。

これまでデビュー○周年の記念公演は辞退していた島田だが、今回は登場するなりエンジン全開ギャグ祭り。「好き!」「ち~ん!」「壁ドン」と休むことなく、客席を沸かせ続けた。22年ぶり新喜劇本公演での共演となった藤井隆(51)とは息ピッタリ、ダンスと歌でいつもとは違う「シン新喜劇」ワールドを展開した。

この2人に圧倒されたか、共演の辻本茂雄(58)未知やすえ(59)浅香あき恵(66)清水けんじ(47)らは、舞台上で笑いをこらえ切れない様子だった。

最初の公演を全力で駆け抜けた島田は「2日前から極度の緊張で不安でしたが、藤井君と辻本さんが心のお守りになりました。本番では大船に乗ったつもりでやりきりました。おかげで幸せな周年公演になりました」と振り返った。

かつては何度も共演した藤井は「今回、声をかけていただいて光栄です。周囲の皆さんに愛される珠代さんですが、今も次々新たなギャグを生み出されて驚きです」とうれしそう。一方で自身のギャグ「フォー!」の際は思ったより声が出なかったようで「トシですかね。恥ずかしかった」と照れてみせた。

兄貴分の辻本は「珠代と藤井のパワーはすごい。しゃべりより歌とダンスで、客席から手拍子をいただいて、ミュージカル風の舞台でした。僕だけでなく共演者が全員ハイになってましたね」と賞賛のコメント。

島田は88年デビュー。個性派ぞろいの新喜劇にあっても突き抜けたキャラクターで人気者となった。

同公演は22日まで(22日のみ藤井は休演)。この舞台は6月17日にMBSテレビで放送される予定。