英王室を離脱したヘンリー王子(38)とメーガン妃(41)夫妻が、昨年末に配信したネットフリックスのドキュメンタリー番組「ハリーとメーガン」を巡り、米国在住のユーチューバーから名誉毀損(きそん)で訴えられる可能性が浮上していることが分かった。米FOXニュースによると、ユーチューバーでジャーナリストでもあるシャロン・レスターさんが自身のユーチューブ動画で、「ハリーとメーガン」の中で夫妻が自分たちへの組織的なオンライン上の中傷キャンペーンを行う集団の一員として、自身の写真や動画を無断で使用したと主張。ドキュメンタリーに自身の画像が使われているのを見て驚いたと語り、「これは名誉毀損、誹謗(ひぼう)中傷、人物像の誤りで、他にも誤った情報がある」と非難。「夫妻は明白な真実を受け入れられないようだ。世間の人たちは1ミクロンも彼らのことが好きじゃない」「本気でコンテンツを作りたいなら、ちゃんとやれよ」とめった切りした。

ニューヨーク・ポスト紙のインタビューでもレスターさんは、自分の映像が6話構成の第5話に登場していると友人から聞かされて知ったとコメント。「自分がそこに出ているはずはないから、最初は幻覚を見ているのだと思った」と述べ、番組の制作担当者からコメントを求められた事実はなく、「誰からも私のチームへの連絡はなかった」と批判した。続けて、夫妻の虚偽の中傷が自身のコンテンツ制作ビジネスに影響を与えていると主張し、弁護士にメールをしたと明かして法的措置の可能性にも言及した。

また、英GBニュースの司会者ダン・ウートン氏とのインタビューでも、夫妻への法的措置の可能性について「私が中年の主婦だと言われたことに怒りを感じている。私はそのどちらでもない」とコメント。「ドキュメンタリーは事実である時代に育った。私はジャーナリストであり、ジャーナリズムにはプロセスがあり、誠実さ、真実と呼ばれるものがある」と述べ、夫妻は裏付けのないまま陰謀論を事実として提示したと批判した。

夫妻の出会いから王室離脱までを描いた「ハリーとメーガン」は、公開1週目に2800万を超える世帯が視聴し、ネットフリックスで配信されたドキュメンタリー番組としては過去最高視聴率を記録したとされている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)