フジテレビは29日、東京・台場の同局で9月の定例社長会見を行った。

編成担当の大多亮専務(64)が、一部で報道されていた来春放送予定の木村拓哉主演「教場」スペシャルドラマの収録延期について言及した。

「続編を望む声がありました。この秋に収録して、来春には放送したいと編成と制作が動いていたったのは事実です。延期にいたったのは、スケジュールの問題もありました」と延期の事実を認めた。

そして「脚本の内容をもっと詰めたいよね、精査もしたいよね、というようなディレクター、プロデューサー、キャスト、木村さんも含めてですけど。そういう状況の中で、ここを直したら、このセットどうするの、予算どうするのとか、どんどん副次的に広がっていく。クランクインまでの整合性を考えると、ここで無理をしないで来年にという話になったのが真相」と打ち明けた。

さらに「編成の立場で、連続ドラマだったら、相当しびれた状況になっていましたけど、単発ドラマを予定していましたんで。制作現場がキャストもスタッフもこれで行きたい、というような状況を待つのがいいと思い、延期という判断をした。中止ではない。来年でよきところで制作ができれば」と語った。

一部、広告スポンサーの撤退という報道もあったが、「スポンサーの関係ではない」と断言した。

「教場」シリーズは長岡弘樹氏の原作。新春スペシャルの20年「教場」、21年「教場2」で、冷徹“最恐”の教官・風間公親役を木村拓哉が熱演。今年4月期には風間が教官として警察学校に赴任する以前、「刑事指導官」として新人刑事の教育していた時代の「教場0 刑事指導官・風間公親」「教場X 刑事指導官・風間公親」を舞台にした「風間公親-教場0-」に主演。「教場」ではなく「風間道場」という新たな舞台で、風間がなぜここまで冷酷無比な人格となったのかを描いた。バディ役の刑事として、赤楚衛二、新垣結衣、北村匠海、白石麻衣、染谷将太が出演していた。