英国のヘンリー王子(39)とメーガン妃(42)夫妻が8日、11日の退役軍人の日を前に米カリフォルニア州サンディエゴに開設された現役と退役軍人のためのフィットネスセンターの開所式に揃って出席した。共に黒いスーツ姿の2人は、襟元に英国の戦没者慰霊のシンボルとして知られる赤いポピーのブローチをつけ、テープカットに臨んだ。

ネイビーシールズ(米海軍特殊部隊)財団が開設したこの施設は、退役軍人と現役の海軍特殊部隊の隊員たち両方に心や体の傷を癒し、精神的、肉体的な回復への支援を提供することを目的としている。記憶喪失や語想起への対処、コミュニティのサポートなど認知的要素にも焦点を当てている。

夫妻は約250人が参加したオープニングセレモニーに出席した後は、最先端の複合施設を見学し、プログラムの恩恵を受けている軍人たちとも対面。自身も10年間英陸軍に所属していた王子は、退役軍人コミュニティに興味を持って熱心に話を聞いていたといい、認知とメンタルヘルスについて理解を深めようとしていたという。

財団のロビン・キングCEOは、王子夫妻について「彼らはネイビーシールズ財団やプログラムについて多くの下調べをしていた」と話し、事前準備を綿密に行い、プログラムの内容や趣旨などを学んでいたと米ピープル誌に明かし、地域社会への影響にとても興味を持っていたとコメント。王子は退役軍人や負傷者、病気を患っている人々に対してとても思いやりがあり、退役軍人やその家族と素晴らしい時間を過ごしたと述べ、問題に向き合おうとする姿勢に感銘を受けたと称賛した。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)