宝塚歌劇団は7日、兵庫・宝塚大劇場で上演中の雪組公演について、この日午前11時開演分の公演を急きょ中止した。劇団によると、開演予定時間を15分すぎた午前11時15分ごろ、劇場の総支配人が客前で、「出演者が体調不良のため、回復の見込みが立たない」と説明したという。

すでに観客が入場した後の異例の中止。劇団は、チケット払い戻しに対応したといい、「とくに混乱はなかったと聞いています」とした。

この日は午後3時30分開演と2公演予定されており、午後公演については予定通り実施された。劇団では「(午前公演中止は)出演者の体調不良が原因」としたが「その後、回復した」と説明した。

劇団では9月に25歳宙組団員が転落死し、10月1日から宝塚大劇場での宙組公演を中止。続く、雪組公演「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル」「FROZEN HOLIDAY(フローズン・ホリデイ)」も、開幕予定だった11月10日からの上演を取りやめ、12月1日に、当初から3週間遅れての開幕となった。

1日の初日終演後には、雪組トップ彩風咲奈が、満席の客席を前に、言葉を詰まらせながらも、「仲間とともに千秋楽まで元気に駆け抜けたい」とあいさつしていた。

だが、同公演をめぐっては、5日午前公演でも1部の芝居中に、舞台が中断するハプニングがあった。これについて、劇団は「30分程度、舞台のトラブルで公演が止まったと聞いている。その後、再開し、全行程を終えました」と説明している。