電撃ネットワーク南部虎弾(なんぶ・とらた、本名佐藤道彦=さとう・みちひこ)さんが、20日午後11時55分、脳卒中のため亡くなった。72歳だった。21日、グループの公式X(旧ツイッター)で発表された。

発表では「突然ではございますが、電撃ネットワークを長年牽引してきたリーダー南部虎弾 昨日23:55 脳卒中の為、帰らぬ人となりました。通夜、葬儀につきましては、近親者のみで行わせていただきます。後日、お別れの会を予定しておりますので、詳細は追ってご報告いたします」と報告。「突然の悲しい出来事に、困惑しておりますが、ファンの皆様を大事にしてきた南部虎弾に代わり、思いをお伝えいたします。長い間、応援ありがとうございました」と伝えた。

南部さんは、今月16日に、親交があったエスパー伊東さんの訃報があった際、本紙の取材にも「ずっと会えてなかったけど、今日、面倒を見ていた(お笑い芸人の)ビトタケシから電話連絡があって、亡くなったの知りました。残念です」と応じていたばかりだった。

南部さんは1951年(昭26)5月14日、山形・鶴岡市出身。デビュー当初のダチョウ倶楽部のリーダーを務めていたが、方向性の違いにより脱退。90年に電撃ネットワークを結成した。過激な体を張った芸で人気を集め、海外では「トーキョー・ショック・ボーイズ(Tokyo Shock Boys)」の名で知られるなど、国内外で活躍した。

最近では、12年ごろに糖尿病と診断され、その後、糖尿病による骨髄炎、17年には急性冠症候群による心不全で緊急入院し、8時間もの心臓のバイパス手術を受けた。その際に人工透析を勧められたが、芸能活動を優先して拒否し続けてきたことで数値が悪化し、専門医に相談すると「腎臓移植しかない。一刻も早く、提供者を見つけ出して手術した方がいい」と告げられ、19年に妻がドナーとなった生体腎臓移植手術を行っていた。所蔵事務所のプロフィルでは「生前葬は、もう済ましてます」と記していた。