声優櫻井孝宏が3日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』絆の奇跡、そして柱稽古へ」柱稽古開幕舞台あいさつに登壇した。

櫻井は、22年9月に既婚であることを隠して番組の放送作家の女性と交際していたことが「文春オンライン」で報じられたのに続き、23年1月にも「第3の元恋人」と主張する女性の告発などが報じられた。以降、声優や番組の降板が続き同3月31日をもって、この日ともに登壇した蛇柱・伊黒小芭内役の鈴村健一が代表取締役を務めるインテンションを退所した。

「鬼滅の刃」では、花江夏樹演じる主人公竈門炭治郎(かまど・たんじろう)が家族を鬼に殺されて所属する、鬼を退治する「鬼殺隊」の最高位“柱”の1人の水柱・冨岡義勇を演じる。一連の騒動後、降板が相次ぐ中「義勇役は続投を」「作品に罪はない」と櫻井の続投を望む声がファンの間で湧き上がった。その中、同6月にフジテレビで今春放送開始の「鬼滅の刃」のアニメシリーズ最新作「鬼滅の刃 柱稽古編」の制作決定、ティザービジュアルと声優陣が公開され、櫻井の続投が明らかになると、ファンの間で安堵(あんど)の声が広がっていた。

櫻井演じる義勇は、炭治郎が家族を鬼に殺された中、妹禰豆子(ねずこ、声=鬼頭明里)も鬼と化して襲いかかられたところを救う。作品の原点とも言うべき、重要なシーンとなった。当該シーンは、アニメでは19年4月から9月まで各局で放送された「竈門炭治郎 立志編」で描かれた。櫻井は「立志編の1話は、絶望的なところからスタートした、炭治郎は今日、終わりかも知れない毎日を過ごす。日の光の中、禰豆子が、たどたどしく『良かったね』という言葉が神々しく感じた。見ている人も報われた、炭治郎、すごいなと思うとともに、彼にとっては、まだ道半ば。1つ1つ描かれる『柱稽古編』も注目して欲しい」と語った。

前日2日に同所で行われた「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』絆の奇跡、そして柱稽古へ」初日舞台あいさつで発表された、MY FIRST STORY×HYDEが手がける主題歌「夢幻」の感想を聞かれると、曲への深い思いを語った。「タイトルが胸にくるというか…やっぱり柱のモーションが曲に合わせて、その映像美が格好良い。激しさ、苦さもあって印象的でした」とかみしめるように言った。

今回の「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』絆の奇跡、そして柱稽古へ」では、刀鍛冶の里を舞台に、炭治郎と上弦の肆・半天狗との激闘の決着と禰豆子子の太陽克服を描いた「刀鍛冶の里編」第11話の劇場初上映に加え、来たる鬼舞辻無惨との決戦に向けた柱稽古の開幕を描いた「柱稽古編」第1話を初公開した。23年2月に104の国と地域で公開した「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」を上回る、140以上の国と地域で公開。今回も上映に向けて、本編は全編4Kアップコンバートを行い、全編の音楽を5・1ch、7。1chなどフォーマットに合わせ、劇場での鑑賞の最適化を行った。

櫻井は、17日にメキシコシティで開催される舞台あいさつに、霞柱・時透無一郎役の河西健吾とアニプレックス高橋祐馬プロデューサーとともに参加する。舞台あいさつの最後に、観客に向かって「皆様、本当にありがとうございます。メキシコも頑張って行ってきますので、注目していただけるとうれしいです」とあいさつした。

この日の舞台あいさつには、音柱・宇髄天元役の小西克幸、蟲柱・胡蝶しのぶ役の早見沙織、恋柱・甘露寺蜜璃役の花澤香菜、風柱・不死川実弥役の関智一、岩柱・悲鳴嶼行冥役の杉田智和も登壇した。