内山田洋とクール・ファイブのベース小林正樹さんが15日、都内の病院で老衰のために亡くなった。81歳。長崎県佐世保市出身。テイチクレコードが21日、発表した。葬儀は18日に近親者で行った。

小林さんは、1975年(昭50)から80年にかけて放送された、フジテレビ系バラエティー「欽ちゃんのドンとやってみよう!」で、お茶の間の人気者にもなった。萩本欽一(82)が、正統派コーラスグループのクールファイブをレギュラーに起用。クールで寡黙な二枚目歌手のイメージだった、ボーカルの前川清(75)をいじってボケさせて、新境地を開いた。

テレビ出演時は前川の後ろでバックコーラスを務めていた小林さんだったが、長いもみあげにパンチパーマという少しこわもての風貌に萩本が注目。萩本にいじられると、小林さんは「おじゃましますぅ~」と、当時流行ったコメディアン南洲太郎(88)のギャグをかまして爆笑を誘い、お茶の間の人気者になった。

小林さんは1969年(昭44)に「内山田洋とクール・ファイブ」のベースとして「長崎は今日も雨だった」でメジャーデビュー。ギター内山田洋さん(06年死去)、ボーカル前川清、ピアノ・キーボードの宮本悦朗、サックス・フルートの岩城茂美、ドラムの森本繁とともに、オリジナルメンバーの1人だった。テレビ出演などの際は、別のバンドが付くためにバックコーラスを担当していた。