セクシー女優最上一花(27)らが23日、東京・銀座で、テリー伊藤(74)らと「『AV新法』を改正し、AV業界を崩壊の危機から救いたい」デモ行進に参加した。その後、有楽町駅前で署名を呼びかけた。

22年に施行されたAV新法は、契約書の交付、契約から1カ月間の撮影禁止、撮影終了から4カ月間の公表の禁止などを義務化している。事情をよく理解しないままAV出演させられてしまうなどの被害の防止が目的だが、従来AVに携わっている出演者、制作者などからは弊害もあると改正を望む声が上がっていた。

テリーとともにデモに参加したセクシー女優の八ツ橋さい子(30)は「男性、女性を問わず、(デモ行進を)見ていただけて、やった意義がある。表現の自由、職業選択の自由からも、こういう法律が勝手にできてしまうのが問題」。最上は「元々、AV店さんで働いていた。AVがなくなると、出ていない人の仕事もなくなってしまう。一般の職業に就職したが適応できなくて、受け入れてくれたのがAV業界。恩返しをしたい。4年くらいやっているけど生きがいだし、存在意義を見いだしている。なくなってほしくない。だれかが声をあげなければ、何も変わらない。悪い方に行ってしまう」と話した。

主催した「AV産業の適正化を考える会」の発起人でAV監督の二村ヒトシ氏(59)は「AV男優から入って35年くらいたちます。スタジオの中でエッチなことをするのが仕事なのに、昼間に銀座の真ん中でデモをするなんて。普段は女優の裸を届けているのに。これは人権の問題。AVを楽しんでくださっている方も、関係ないと思っている方も、1人1人の人間の尊厳を守ること、ある日突然収入を奪われた、そこを理解してほしい」と訴えた。