宝塚歌劇団は29日、7月7日付で退団する月組トップ月城かなとの後任として、次期トップに鳳月杏(ほうづき・あん)が就くと発表した。月城と同時退団するトップ娘役海乃美月の後任は天紫珠李(あまし・じゅり)。

鳳月、天紫の次期トップコンビ初作品は、8月22日に初日を迎える全国ツアー「琥珀色の雨にぬれて」「Grande TAKARAZUKA 110!」になる。

鳳月は06年入団の92期で、研19(入団19年目)。研18(18年目)で就いた大空祐飛(宙組)北翔海莉(星組)らを上回り、トップ制度固定後では、最も遅咲きの就任となる。

鳳月は入団後、月組に配属。13年「ベルサイユのばら」新人公演でアンドレを演じた。

歌、ダンス、芝居ともに地道に磨き、3拍子そろったスターに成長。14年12月に花組へ移り、15年に宝塚バウホール初主演。色香漂う立ち姿、舞台メークで、悪役まで幅広い役柄をこなす実力派は、19年4月に古巣の月組へ戻り、20年には「出島小宇宙戦争」で東上作初主演を務めた。

天紫は15年入団の101期生。男役として入団し、月組に配属。17年12月25日付で娘役へ転向した。

男役出身のトップ娘役就任では、同じ月組の先輩、愛希れいかがいる。