宝塚歌劇団星組トップ礼真琴主演ミュージカル「BIG FISH(ビッグ・フィッシュ)」が30日、東京・東急シアターオーブで開幕した。6月16日まで。

歌、ダンス、芝居ともに高いレベルで3拍子そろうトップスターが、老け役に臨んだ。

息子役の人気スター極美慎らを相手に、ゆったりした演技で貫禄を示したかと思えば、ふんだんに出てくる回想場面では、はつらつとした青年期を声色も変えて表現。メリハリをつけて多彩な顔を見せ、その多才ぶりを発揮した。

今作は、ダニエル・ウォレスの小説をもとに、03年にジョン・オーガスト脚本、ティム・バートン監督により映画化、13年にはブロードウェイでミュージカル化。稲葉太地氏の潤色・演出で、今回が宝塚初演となった。

まるで「おとぎ話」のように自らの人生を語り、周囲を独自の世界観に引き込んでいくエドワード・ブルームに、礼がふんした。

「未来を見通す」と言う魔女、道中出会った巨人、最愛の妻サンドラとの出会い…。エドワードの奇想天外な「半生を語る物語」に、息子ウィルは夢中だったが、やがて成長し、大人になるにつれ、父の物語を「創作」と断じ、距離を置くようになる。

父の足跡をたどり、思いを受け継ぐ息子、家族愛を描く物語が展開していく。

礼演じるエドワードの妻サンドラは小桜ほのか、回想場面での若き日のサンドラは詩ちづるが演じた。

開幕前日29日には、同所で通し舞台稽古を行い、最終確認。礼は「この作品、幕の後ろで、すばらしい演奏をしてくださっております」とオーケストラを紹介し、感謝しつつ、幕開けに備えていた。