アニメ「ルパン三世」の峰不二子役などで知られる声優の増山江威子(ますやま・えいこ)さんが、5月20日に肺炎のため東京都の病院で亡くなっていたことが3日、分かった。88歳だった。所属する青二プロダクションや、アニメ「ルパン三世」の公式X(旧ツイッター)アカウントなどで発表された。記者もその人柄を知っており、「生涯声優」を貫いた姿勢には頭が下がる思いだった。
増山さんは「お声がけをいただける幸せを感じ生涯、現役で頑張って参ります」などと、現役に強いこだわりを持っていた。88歳だった昨年10月23日に日本テレビ系で放送されたアニメ「それいけ! アンパンマン」(金曜午前10時55分)内の「コキンちゃんとあきかぜさん」では、あきかぜさんを演じた。関係者によると、それが声優としての最後の仕事になったという。その後、体調を崩して療養、闘病を続けていたという。
「コキンちゃんとあきかぜさん」でコキンちゃんを演じた平野綾(36)は、Xに「昨年の8月、ルパン三世から約13年ぶりにアンパンマンの現場でご一緒させていただき、変わらぬ美しさと品格に感動しました」とつづった。
増山さんは「私が表に出ることで(演じる)キャラクターを傷つけるのよ。大好きな作品、キャラクターを応援するファンのイメージを崩したくない」と、公の場に出ることは極力、避けた。イベント等で数年に1回、姿を見せると、背筋の伸びた美しい姿に、より表に出て活動することを進める声もあった。それでも声優業に強いこだわり、誇りを持ち、最後までキャラクターに声を吹き込むことを望んだ。
平野はXで「あきかぜさんの魔法のように、過去のページに戻った時にいつでも増山さんの素敵な声と佇まいを思い出せるように、教えていただいたことを忘れずにいたいです」とつづった。増山さんは自らの生き様、演じる姿勢…何より美しい声を後進、ファンに残した。【村上幸将】



