米俳優ジョニー・デップ(62)が27日、都内で、自身による没入型アート展「A Bunch of Stuff - Tokyo」の来日記者会見に出席した。主演映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」のプロモーション以来、約8年半ぶりの来日となった。

デップのアトリエの雰囲気に包まれる体験型の展示で、米国以外では初開催となる。30年以上前に制作された自画像から最近のものまで100点以上の作品、私物、貴重なアイテムが米国から運ばれた。完成度を高めるために一時延期されていたが、28日に高輪ゲートウェイNEWoMan高輪South“+Base0(プラスベースゼロ)”で開幕する。

デップはジャケットに青いデニム、黒ハットにピンクのサングラスをかけて登場した。クリエーティブ空間を公開する理由について「みんなが知らないところで1人で取り組んできたことがある。絵を描くことは自分の人生で大きな割合を占めていた。描いた絵はガレージにしまっていた。自分は絵描きではないが、絵を描く人間だということを見せてもいいのではないかと思った」と語った。

幼少期から素描や塗り絵が好きだったという。「趣味の範囲から脱皮して、本格的に絵の具を使った絵画を始めたのは30歳になってから」。絵画は自身にとって「実験のようなものであり、目の前にあることからの逃避で、瞑想(めいそう)的な時間だった」と独学で技術を深めた。「開放される時間、自由を堪能できる時間で、表現として演技と変わらない。これがなければ脳が爆発してしまうんじゃないかという、自分にとって必要なものだった」と明かした。

手にはこの日も青いペンキが付着していた。ホテルでキャンバスに絵を描いてから会場入りしたそう。「ちゃんとシャワーを浴びてきました」と笑わせた。展示には女優へディ・ラマーに着想を得た新作グラフィックなど、著名人や公衆の視線がテーマの作品もある。「すごく影響を与えられ、こよなく尊敬する人たち。そういう人たちの肖像画も堪能してください」と話した。

開催地に日本を選んだ理由は「東京、そして日本は何百年もの間、素晴らしい芸術作品を発信してきた都市だと思っているから」と答えた。東京は「意見がはっきり分かれる場所」だと言い、「この展示を見た後に『まあまあだったね』という感想ではなく、『全然分からなかった』あるいは『すごく刺激をもらった』となる感性豊かな場所だと思う。東京開催はチャレンジだったが、受け入れてくれて光栄」と話した。

なおデップは当初の予定時刻から1時間17分遅れて登場した。待ち時間には会場併設のカフェバーで報道陣にコーヒーが振る舞われる場面もあった。