マカオがポルトガルから中国に返還されてまもなく20年。記念すべき年を迎えている今、さまざまなイベントが開催されています。11月には、若者の海外渡航振興を目的にしたプロジェクト、「ハタチの一歩」を開催。若い世代が新鮮な目でマカオをめぐりました。そのほか、関連行事もめじろ押し。目下、マカオは祝賀ムードに包まれています。【取材・構成 芹沢和美】

中国返還20年…20歳の学生16人が初めて海外を体験!

マカオを代表するスイーツのエッグタルトつくりに挑戦する参加者たち
マカオを代表するスイーツのエッグタルトつくりに挑戦する参加者たち

2019年は、マカオにとっては特別な1年だ。マカオが旧宗主国のポルトガルから中国に返還されて20年、そして中国建国70周年。12月20日の「マカオ特別行政区政府発足の日」を目前にして、街はお祝いムードに包まれている。

そんな中、マカオで開催されたのが、20歳の旅行者を迎えるプロジェクトだ。これは、(一社)日本旅行業協会と官公庁が主催する「ハタチの一歩―20歳初めての海外体験プロジェクト」の一環として行われたもの。海外渡航経験がない20歳の若者に無料で海外体験を提供するという試みに、マカオ政府観光局が参加して実現した。

マカオが迎えたのは16人の学生たち。2グループに分かれ、有名な世界遺産だけでなく、IR(統合型リゾート)から庶民的な市場や路地、コロアンのハイキング道まで、多くのスポットを4泊5日で散策した。

充実の4泊5日…マカオのイメージ刷新!新しい発見も

マカオ大学を表敬訪問
マカオ大学を表敬訪問

この旅を将来に役立てようと参加した学生もいる。シティープロモーションの仕事を希望しているという石渡響さん(法大)は「IRのようなきらびやかな部分だけでなく、路地裏の夜景にもひかれます。いろいろな経験をしたことで、将来の夢に向かう気持ちが高まりました」と話す。

また、将来は出身地である沖縄の観光業界を活性化したいという喜屋武盛邦さん(東洋大)は、「視野を広げるために参加しました。1つの街で東西文化の融合を感じることができたし、インスタ映えする夜景もよかった」と目を輝かせる。

旅でマカオのイメージが刷新されたという意見も多い。「マカオの街はきれいだし、人も優しい。参加する前のにぎやかでうるさいイメージが覆りました」と安江允江さん(日大)。「マカオはカジノのイメージが強かったのですが、実際は想像以上にアジアらしい雰囲気がありました。次にマカオに訪れるときは、よりローカルな所を巡ってみたい!」と藤森俊秀さん(筑波大)。自身が学ぶジャンルに発見があったというのは建築学専攻の生田拓也さん(東海大)。「独特の建物には驚かされました。特にザハ・ハディドが設計したモーフィアスには圧倒されました」と話す。

若い世代ならではの視点で見つめたマカオ。次に彼らがマカオを訪れたとき、街がどのように成長、成熟しているかが楽しみだ。

「ハタチの一歩」参加者コメント集

石渡響さん(法大)

◆石渡響さん(法政大3年・マカオツアーのリーダー)

加瀬千晶さん(共立女子大)

◆加瀬千晶さん(共立女子大3年)

近江音々さん(上智大)

◆近江音々さん(上智大3年)

生田拓也さん(東海大)

◆生田拓也さん(東海大3年)

桑名郁圭さん(立教女学院短大)

◆桑名郁圭さん(立教女学院短大2年)

中丸涼晴さん(日本女子大)

◆中丸涼晴さん(日本女子大3年)

佐藤広崇さん(中大)

◆佐藤広崇さん(中大2年)

安江允江さん(日大)

◆安江允江さん(日大3年)

佐久間美波さん(東洋大)

◆佐久間美波さん(東洋大3年)

清水菜月さん(会社員)

◆清水菜月さん(会社員)

藤森俊秀さん(筑波大)

◆藤森俊秀さん(筑波大3年)

梶川格さん(日大)

◆梶川格さん(日大2年)

菊池由良さん(淑徳大)

◆菊池由良さん(淑徳大3年)

高橋大典さん(東北大)

◆高橋大典さん(東北大2年)

喜屋武盛邦さん(東洋大)

◆喜屋武盛邦さん(東洋大3年)

加藤勇太さん(中京大)

◆加藤勇太さん(中京大3年)