10連休となるゴールデンウイークにマカオ行きを計画しているのなら、今年は、アートや音楽にどっぷりと浸ることができるはず。単に、毎年恒例の芸術祭が開かれるだけではありません。数々の文化イベントが街中で開催され、なかには、この時期しか見られない、貴重な展示物が登場するイベントも。初夏を迎えるマカオは、アート好き、音楽好きを満足させてくれます。【取材・構成 芹沢和美】

人気者の登竜門!?「塔石クラフトマーケット」が先陣

ルネサンス絵画が展示される「マカオ芸術博物館」
ルネサンス絵画が展示される「マカオ芸術博物館」

日頃からアートに関するイベントが多いマカオだが、これほど盛り上がるのは初めてのことかもしれない。今年のゴールデンウイークは、音楽フェスにアートにと盛りだくさん。先陣を切って始まるのが、塔石(タッセッ)広場で開催される「塔石クラフトマーケット」だ。地元アーティストたちの作品が、展示・販売される。このマーケットで注目されることが、有名になるための登竜門とも言われているのだとか。会場には200以上の露店が並び、音楽演奏やワークショップも開催されるので、旅行者にも人気だ。開催期間は、4月26日(金)~28日(日)、5月3日(金)~5日(日)。

野外音楽フェスでバカンス気分を味わえるのが、マカオや世界中から話題のアーティストが集まる「ハッシュ! フル・ミュージック」。舞台となるコロアンのビーチには、屋台やクラフトマーケットも出店しにぎわう。開催期間は、4月28日(日)~5月1日(水)。

4月27日(土)は、世界的に高い評価を受けているキーボード、シンセサイザー奏者の喜多郎が、「古事記興宇宙音楽会2019マカオ」と題したコンサートを開催。「ブロードウェー・シアター」で、代表作の「古事記」を披露する予定だ。

街中もアート!目玉は「マカオ芸術博物館」の特別展示

200以上の露店が並ぶ「塔石クラフトマーケット」
200以上の露店が並ぶ「塔石クラフトマーケット」

街中もアートに彩られる。「アート・マカオ」は、美術館だけでなく、ホテルなどでもアートを楽しもうというイベント。5月の開催に先駆け、4月11日(木)から、大英博物館所蔵のイタリアルネサンス絵画の数々を「マカオ芸術博物館」で展示。4月18日(木)から、シルクロードの歴史を伝える西夏王朝の遺物が「マカオ博物館」で展示される。目玉といえば、5月3日(金)からスタートするマカオ特別行政区成立およびマカオ芸術博物館開館20周年と中華人民共和国建国70周年を祝った「マカオ芸術博物館」の特別展示だろう。北京の中国美術館が所蔵する貴重な近代・現代作品が見ものだ。

このほか、IR(統合型リゾート)は、6月から10月にかけての長期にわたり、名画や著名アーティストの作品を展示。この時期にマカオを訪れれば、たっぷりと音楽や芸術のシャワーを浴びることができるだろう。