2万人を超す犠牲者を出した東日本大震災と東京電力福島第1原発事故は11日、発生から7年を迎えた。

 全町避難が続く福島県大熊町内を、立ち食いそばの移動販売車が走っている。運転するのは同町民で、広野町に避難する林満さん(52)。今年1月から始め、原発事故の収束や廃炉などに携わる作業員らが主要客だ。

 避難先の埼玉県蓮田市で通った立ち食いそば店「一心亭」からだしを仕入れ、温かいそばやうどんを提供している。お勧めの天ぷらそばの売れ行きを聞くと「趣味と思わないとやってけない」と苦笑い。しばらく町を見渡すと「ここには思い出がたくさんあっから。はい、お代わり!」と、天ぷらうどんをサービスしてくれた。