将棋の史上最年少プロ、藤井聡太六段(15)が七段昇段を目指す、第31期竜王戦5組ランキング戦準々決勝の阿部光瑠(こうる)六段(23)戦が10日午前10時から、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で始まった。

 振り駒の結果、歩が3枚出て、藤井は後手。初手先手7六歩と角道を開けた阿部に対し、後手8四歩と飛車先の歩を突いて応じた。

 藤井は7日に進学先の名古屋大学教育学部付属高校(名古屋市千種区)の入学式を終えたばかり。5日の「高校生初対局」となった棋王戦1次予選の古森悠太四段戦では、白星スタートを切っている。

 竜王戦は前期6組で優勝し、5組に昇級した。この日勝てば、5組ベスト4。準決勝(船江恒平六段対石井健太郎五段の勝者と対戦)をクリアすれば、4組昇級が決まる。同時に「竜王戦で2期連続昇級」の条件を満たし、即日七段昇段となる。

 持ち時間は各5時間で、決着は同日夜の見込み。