新元号に向けて世の中が動き始めても、安倍内閣メンバーの失言は止まらない。塚田一郎国交副大臣(55)は、「安倍晋三首相や麻生太郎副総理は言えないので、私が忖度(そんたく)します」と発言した問題で、3日の衆院内閣委員会で謝罪に追い込まれた。「事実と異なる発言。大変ご迷惑をおかけした。国民の皆さまにもおわび申し上げたい」と、頭を下げた。
塚田氏は1日に北九州市の会合で、山口県下関市と北九州市を結ぶ「下関北九州道路」の整備進展に関し、「私は物わかりがいい。すぐ忖度します」などと発言。下関は首相の地元、北九州は麻生氏の地元に近く、国交副大臣として便宜をはかったと認めるような内容だが、この日は「地元案件だから特別な配慮をしたことはない」と、釈明。辞任を求められると、「説明責任を果たし職責をまっとうしたい」と、拒否した。
今回の発言は、桜田義孝五輪相のような稚拙な発言と比べても深刻。新元号発表後、支持率が上昇に転じた安倍内閣にも想定外だ。同委員会に出席した首相は、「発言は問題。公正性が疑われてはならないのは当然だ」と述べ、「批判を肝に銘じて職責を果たしてほしい」と続投させる方針を示したが、野党は「言った時点でアウト」(立憲民主党の辻元清美氏)と引き続き追及し、辞任を求める。
塚田氏は新潟選挙区の参院議員で当選2回。麻生派所属で、今夏の参院選に出馬予定だ。
◆下関北九州道路 山口県下関市と北九州市の都市部を結ぶ約8キロの道路構想。総事業費は約2000億円規模。福岡、山口両県をつなぐ関門橋、関門トンネルは、老朽化による通行止めや迂回(うかい)が課題で代替道路として、地元の期待が高い。08年に財政難で国の調査は凍結されたが、熊本地震後の17年度、調査の補助金が復活。現在は国の「直轄調査」に引き上げられ、19年度予算に約4000万円が計上された。

