囲碁の第28期竜星戦決勝、一力遼竜星(22)対上野愛咲美女流棋聖(17)戦が23日、東京都千代田区「日本棋院東京本院」で行われた。

女流棋士初の、全員に参加資格がある棋戦での優勝を目指した黒番(先手)上野は、勝利寸前まで行きながら、白番の一力に中押し勝ちを許した。「間違えちゃいました」。本戦1回戦で元名人の高尾紳路九段(42)、2回戦で村川大介十段(28)、準決勝で前碁聖の許家元八段(21)と、新旧タイトル保持者を倒した。優勝者に「強く感じた。日本を代表する棋士になる」と存在を認めさせた。

快挙は逃したが、上野は対局後の会見で「ここまで来られたのが奇跡。来年も決勝まで進みたい」と笑っていた。