将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)のタイトル初挑戦が夢と消えた。19日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた第69期大阪王将杯王将戦挑戦者決定リーグ最終戦一斉対局で、広瀬章人竜王(32)に敗れた。4勝1敗とトップ同士の直接対決に勝てば挑戦権獲得という大一番で、痛い星を落とした。

【加藤一二三・九段の目】

藤井さんは、タイトル戦に出る絶好のチャンスを逃したと思います。「次またあるよ」と言う人もいるでしょうが、こんなチャンスはめったにありません。当分の間は苦労するかもしれませんね。

対局自体は、お互いに徳俵に足が掛かった状態から、最善を尽くす手を盤上で表現していました。大熱戦でしたが、広瀬さんに屈しました。

今後の藤井さんの最大目標は、順位戦になるでしょう。まずは現在、在籍しているC級1組で6連勝してますが、このまま勝ち続けてB級2組に上がることです。今後いろいろな戦法を勉強して、研さんを積んでほしいですね。