年末の風物詩「現代用語の基礎知識選 2019ユーキャン新語・流行語大賞」が2日、発表され、新元号「令和」がトップテンに入った。

選考委員の女優室井滋は「『令和』という漢字やそのアクセントにすっかり慣れ親しんだ頃には、『令和』以上の新語・流行語がたくさん誕生しているだろうと期待していた。が、残念ながら、全体的に不作な年になってしまった印象がある」と、今年の新語・流行語は不作だったと一刀両断した。

同じく選考委員の歌人俵万智氏は「一時期の新語は、あれもネット発これもネット発という感じでしたが、そういう現象は一段落したようです。つまりそれだけ、ネットというものが日常に根づいたことの裏返しではないかと思います」と評した。令和新時代を迎え、インターネットが新語や流行語など新しいものを生み出すものから、誰もが使える社会的インフラに完全に転換したことを示唆した。

総評では「改元の5月1日以降1カ月で、婚姻件数は昨年同月のほぼ倍、1万3128件に上り、令和婚が話題となった」と“令和ムーブメント”について説明。その上で「『平成』の元号を発表した『平成おじさん』こと小渕恵三官房長官はその後第84代内閣総理大臣に就任した。『令和』発表の大役を担い、『令和おじさん』として若者の間で知名度好感度が急上昇したという菅義偉官房長官はさて…」と、菅官房長官の今後に思いをめぐらせるような文言で締めた。