トランプ米大統領は13日(日本時間14日)、新型コロナウイルスの感染拡大に対処する「国家非常事態宣言」に踏み切った。トランプ氏はホワイトハウスで「疫病と闘うため、宣言により連邦政府の力を最大限使えるようにする」と明言した。連邦予算500億ドル(約5兆2500億円)をあてて検査態勢の加速、医療活動を強化し、保健当局の権限などを拡充する。
全米では急速に感染が拡大している。米メディアは50州のうち48州で感染者が判明し、13日までに感染者数は2100人を超え、48人が死亡したと伝えた。多くの州は独自の非常事態宣言を出し、学校の閉鎖も相次いでいる。シーズン中のプロバスケットボール(NBA)が開催中止となるなどスポーツや音楽、演劇の大型イベントは続々と中止となっている。
急速な感染拡大に政権批判も拡大し、再選を狙うトランプ氏は11月の大統領選へ向けた指導力発揮を迫られていた。トランプ氏は「向こう8週間が重要になる」と強調。14日から欧州26カ国に直近14日以内に滞在した外国人の入国を30日間停止する措置を発動した。
金融市場も反応した。ニューヨーク株式市場のダウは12日、1987年の大暴落「ブラックマンデー」以来の下落率となったが、13日終値は1985ドル(約20万8425円)と過去最高の上げ幅を更新した。
12日に「私見」としながら東京オリンピック(五輪)の「1年延期」を提案したトランプ氏が踏み切った国家非常事態宣言。東京五輪開催の延期、中止をめぐる今後の議論に影響を及ぼす可能性もある。

