豊臣秀吉が花見をしたことでも知られる京都の醍醐寺。約700本が訪れる人々を楽しませている。この時期になると普段は足の踏み場もないほどにぎわっているが、今年は海外からの観光客がほとんどいなくなり、客足はまばらだ。

広報を担当する城戸美和さんは「お花見は心の余裕がないとできないもの」と話す。世界的に不安が広がるこの時期だからこそ、この余裕は必要だろう。ただ外出自粛要請もあり、実際に自分の目で桜を見ることが難しい人も多い。そこで「せめて写真だけでもきれいなものを見てきれいだなと思ってもらいたい」と普段は制限することもある取材を快く引き受けてくれた。城戸さんの願いは「ゆったりと秀吉の気分になって」の花見。そんな日常が戻ることを願っている。

<撮影データ>3月25日午後2時23分撮影 キヤノン「EOS-1DX」 8-15ミリフィッシュアイ(焦点距離8ミリ) ISO感度100 シャッタースピード160分の1 絞り8