フードトラック事業を運営する「Mellow(メロウ)」は21日、埼玉・戸田市で、キッチンカーによる、できたての食事を食の支援が必要な子育て世帯などに無償で提供する取り組みをスタートさせた。

同社ではNPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」と連携、「安全を担保しながらも、食の知識と技術を持ったシェフが心を込め、できたての料理を提供、心温まる食事支援を実現します」としている。

この日午後6時から戸田市内の2カ所に1台ずつのキッチンカーを配備した。市立戸田児童センターに「ビーフステーキライス」59食分、社会福祉法人むつみ会には「豚丼」91食分の計150食を用意した。キッチンカーで調理された熱々のメニューは通常700~800円で販売されるもので事前に申し込みした人たちに無償提供された。

生活困窮に陥り、食事を満足にとれない子どもたちに手を差し伸べる活動を続けている全国の「子ども食堂」は、新型コロナウイルスの感染拡大する中で、3密のリスクを避けるため閉鎖するところも出ている。そのため、利用者も厳しい状況に追い込まれている。

また首都圏では公立校などが終業式を終えたが、コロナ禍の休校によって大幅減の授業を補うため、多くの学校では補習のための登校が実施されている。通常日程と、異なるために給食がない学校も多い。こども食堂と連携した同社の「フードトラック駆けつけ隊」の支援は今後、埼玉、神奈川、千葉の5カ所で展開する予定だ。目の前で調理した熱々の食事を無償で提供するために駆けつける。【大上悟】