ペコちゃんが将棋を応援する-。日本将棋連盟は29日、「第6期叡王戦」を洋菓子メーカー「不二家」と共催すると発表した。叡王戦は将棋の8大タイトル戦の1つ。今月20日に行われた豊島将之叡王(30)の第5期就位式で、動画配信サービスのドワンゴが叡王戦の主催契約を解除すると発表されていた。

会見に同席した不二家の河村宣行社長(65)は「棋士がよくお菓子を食べているが、糖分が脳へのエネルギー源になる。応援する意義がある」と話した。対局中に「お菓子を入れたボックスで、好きなものを取ってもらう。チョコレート、ビスケットが中心では」との構想も明かした。

同社のマスコットキャラクター・ペコちゃんも「依頼があれば登場させる」とした。お互いに幅広い年齢層に愛されるもの同士で、一緒になって話題を提供していくことになる。

今年11月で不二家は創業110周年。創業者の藤井林右衛門がつけた屋号で、藤井聡太2冠(18)と偶然、名字が一致する。昨年からは普及のため、「ペコちゃんはじめての将棋教室」も開催している。

将棋のタイトル戦の主催は新聞社単体から、多くの企業との共催や協賛へと幅を広げている。洋菓子メーカーが主催するのは初めてだ。【赤塚辰浩】