横浜市戸塚区で姿をくらましたアミメニシキヘビ(全長約3・5メートル、重量約13キロ)の捜索で、横浜市戸塚消防署と地元消防団は16日、3日間で延べ300人態勢での捜索を終えたが、発見には至らなかった。

ヘビがいなくなった戸塚区のアパートの周辺を「消防団のみなさんには、クーラーの室外機や自販機の下などちょっとしたすき間を見逃さない習慣は身についたと思います」と3日間指揮をとった鈴木進(しん)消防団長は今後の見回りにも役立つ収穫はあったとした。

では、どこに潜んでいるのか。日本爬虫(はちゅう)類両生類協会の白輪剛史理事長は「灯台もと暗し」なのではないかと推測した。ヘビの行方が分からなくなった6日以降、日々の平均気温は17・2~22・5度とアミメニシキヘビの適温とされる28度以上からはほど遠い。「移動しただろうと、屋外に目を向けているが、飼い主の住んでいたアパートの階段踊り場天井の天板がはがれていた。ヘビの重みで壊れたかも。アパートの内部構造を捜索すべきだと思う」と白輪氏は大胆な推理を展開した。

下山してきた捜索隊が隊列を組んで、住宅地の中を通って帰る姿を見送った近隣住民は、自宅横の側溝を奥まで確かめていた。「(ヘビが)いるんじゃないかとつい見るクセがついた」と苦笑いした。今後、消防団による夕方の見回りが行われるほか、警察などによる捜索が続くとみられる。【寺沢卓】