都立代々木公園の事例で批判が高まった、東京五輪・パラリンピック期間中のパブリックビューイング(PV)計画が、揺れ動いている。

7日には、埼玉県の大野元裕知事が会見で、県内2カ所で予定していたPVをコロナ禍の影響で中止すると発表した。

同県担当者によると、五輪期間にさいたま市の大宮ソニックシティで、パラリンピック期間に朝霞市立総合体育館で、ステージイベントなども含む「ライブサイト」を計画していたが、4月に規模を縮小してPVだけを行う方針を固め、ここにきてPVも中止することを決めたという。大野氏は「興奮と感動を共有していただく意義と想定される感染症のリスクを総合的に勘案した。目的が達成できない。大変残念」などと説明した。

一方、都立井の頭恩賜公園のライブサイト計画に対し、武蔵野市が都に中止を求める要望書を提出したことについて、小池百合子知事は都庁で「ご要望をいろいろ書いていると聞いている。確認したい」と答えた。退庁時にも問われたが、答えず立ち去った。

五輪・パラリンピック期間中のPV関連では、茨城県も県庁で開催予定だったライブサイトの中止を発表した。千葉県は千葉市の幕張海浜公園(7月31日、8月1日、28日、29日)で計画。神奈川県では五輪中に藤沢市の片瀬東浜海水浴場(7月25日~8月5日)、パラリンピック中に小田原市の小田原城址公園(8月28、29日、9月4、5日)で計画されているが、今後これらの動向も注目される。