酒が飲める、飲めるぞ、酒が飲めるぞ~♪ 緊急事態宣言が解除された東京都では今日21日、飲食店での酒類提供停止要請が一部緩和される。まん延防止等重点措置は7月11日まで続くが、都からの感染防止対策の認証を受けた店舗のみ、「2人以内」「90分間」の限定で午後7時まで提供可能。20日は休業要請等に従ってきた各店舗が再開準備を進める一方、条件付緩和に対応出来ずに酒類提供を見送る決断を下した店舗もあった。

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「夜の街」で、飲酒とコロナ感染防止対策が共存する第1歩がスタートする。

3度目の緊急事態宣言が発令された4月25日から酒類提供店舗への休業要請に従ってきた店が多い、銀座コリドー街。アジア料理店「マダム ミイ モダン タイ ベトナメーゼ」も58日ぶりに営業再開を決断。菊池通人店長は「グループ店でもすでに営業を始めている店もあるが、銀座エリアはコロナの影響が多かったのでもう少し様子を見ようという判断だった。約2カ月間、スタッフのモチベーションは保たれている。コリドー街はずっと静かだったので、どうなるのか楽しみです」。20日は昼間から、提供するメニューの仕込みに追われた。

ただ、通常営業にはほど遠い。「アルコール提供は、2名様以内、90分以内というルールにのっとったうえでの再開。判断が難しい部分もある」。人数、時間など制限をどう守ってもらうか。トラブルになりかねない部分でもあり、伝え方も慎重にならなくてはいけない。同店では店側の誠意として一部の生ビールやワインを安く提供する予定。客側が自主的に守るモラルも求められる。「街の特性がガラッと変わって昼の街になることはない。ワクチン接種も進んでいるので、営業時間やアルコール提供を含めた活気が戻るのは、夏なのか来年なのか」。外では「この店、おいしいんだよ。今度みんなで来たいね」と20代女性の声が弾んでいた。【鎌田直秀】