藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)が年度内6冠に挑む。

27日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた第48期棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定(挑決)2番勝負第2局で佐藤天彦九段(34)を下し、初の挑戦権を獲得した。渡辺明棋王(名人=38)との5番勝負は来年2月5日、長野市で開幕する。

土俵際からの4連勝で挑戦権をもぎ取った。19日の第1局に続いて、振り駒で先手を引き当てる。中盤、混戦から抜け出すと、一気に押し切った。

挑決トーナメント(T)準決勝(11月3日)では佐藤天に負けた。「ベスト4以上は2敗で失格」という棋王戦独特のルールで、敗者復活戦に回った。挑戦権を獲得するには4連勝が必要だった。もう一方の準決勝で羽生善治九段(52)に負けた伊藤匠五段(20)を敗者復活1回戦で下すと、敗者組の挑決進出者決定戦で、佐藤天に挑決T決勝で負けた羽生を倒し、再戦の機会を得た。

1勝のアドバンテージがある佐藤天に対し、藤井は挑決2連勝が条件。それもクリアした。佐藤天とは12月23日のA級順位戦も含め、2カ月で計4局。棋聖戦、王位戦、竜王戦とタイトル防衛戦の初戦を落としたのに次いで、こちらも出だしはつまずいたが、そこから3連勝と結果を出した。

過去20年で、準決敗退者が敗者復活から勝ち上がって挑戦権を得たのは7例。準決に敗れた相手に逆転連勝の例は、第36期の渡辺(対戦相手は広瀬章人現八段)、第41期の佐藤天(同佐藤康光九段)しかない。藤井がそれに続いた。

来年1月からは羽生の挑戦を受ける王将戦の初防衛戦が始まる。2月から、棋王戦10連覇中の「冬将軍」渡辺に挑戦する。将棋界の先輩中学生棋士を相手に、頂上対決をかけ持ちする。