国民民主党の代表選(9月2日投開票)は21日告示され、一騎打ちとなった玉木雄一郎代表(54)、前原誠司代表代行(61)が共同会見に臨み、13日間の選挙戦がスタートした。
再選を目指す玉木氏と前原氏は憲法改正や防衛力、日米安保の強化や原発の安全運用といった基本政策では一致しているが、次期衆院選を見据えた戦略では路線は対立している。玉木氏は「反自民・反共産で大きな固まりと言っても今、野党が複数に分かれ、立憲民主党と日本維新の会が野党第1党を争っている状況の下では2大政党制による政権交代は現実的ではない」と野党共闘に否定的な姿勢を強調。「安易な大きな塊論に先祖返りすることなく国民民主党を前に進めていく。決して古い政治には戻らない」と断言した。
前原氏は「他の野党は、どちらともつかない国民民主党なら結果として野党分断が起きる。ビジネスモデルを変えよう」と訴えた。「非自民・非共産の野党と協力し、政権交代を目指す。日本維新の会や立憲民主党がいがみ合っているのであれば、その橋渡し役となり、政策本位で自民党を追い詰める」などと野党共闘実現を唱えた。
玉木氏は「喫緊の課題であるガソリン代の値下げによって家計と企業の負担引き下げ、賃上げの後押しをしていきたい。そのためには再度、政府与党に対して協議を申し入れ、ガソリン値下げを実現させたい」とした。その上で「政府に与党にすり寄った、あるいは野党分断のお先棒を担ぐといった批判は心外。今の今まで一度たりとも自民党のために行動したことはない。我々は自民党にすり寄っているのではなく、国民に、国民生活に寄り添っているだけ」と反論した。
前原氏は「最終的に実現しているのは多数を握っている与党。国民民主党が実現したといってもむなしく響くだけ。衆院議員は次の選挙を戦えるのか。小選挙区では与党に軍配があがる。私が有権者ならば自民党に入れます」と批判した。代表候補の路線対立で党内には代表選後の分裂を懸念する声が広がっているが、両氏はともに「ノーサイドです」と党内融和を優先する姿勢では一致した。【大上悟】

