今年4月21日にローマ教皇フランシスコが死去したことに伴い、カトリック教会の新たな教皇を選ぶ「コンクラーベ(教皇選挙)」が日本時間の7日深夜に始まる。今年3月の第97回アカデミー賞では、コンクラーベの内幕を描いた映画「教皇選挙」が作品賞など計8部門にノミネートされ、脚色賞を受賞し、現在日本でも公開中。映画公開と同じタイミングで「リアル」コンクラーベが行われるということで、世界中から大きな関心が寄せられている。「コンクラーベ」の仕組みや選び方などについてまとめた。
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【仕組み】コンクラーベ(Conclave)はラテン語に由来した言葉で、「鍵がかかった」「秘密の場所」の意味がある。起源は13世紀の中世といわれ、教皇の死去後、15日から20日以内に開かれる。
海外メディアの報道によると、今回は、投票権を持つ「枢機卿」と呼ばれる高位の聖職者のうち、80歳未満の133人の参加が見込まれ、その3分の2に当たる89票を獲得する候補者が出るまで、投票が繰り返される。新教皇が選出されれば、礼拝堂の煙突から白い煙が立ちのぼり、選出されない間は黒い煙が上がることが知られる。
投票に臨む枢機卿たちは、原則、外部との連絡ができない環境に置かれ、電話やインターネット、新聞、テレビなどにも接することができず、外部から隔離された環境で新教皇選びを続ける。映画では、この間のさまざまな駆け引きをまじえ、サスペンスタッチで描かれている。
【場所】ミケランジェロのフレスコ画「最後の審判」がある「システィーナ礼拝堂」で行われる。
【選び方】「バチカンニュース」の日本語サイトによると、コンクラーベの初日と2日目のプログラムはすでに公表。それによると、初日は7日午前10時(現地時間)にスタート。ミサの後、枢機卿たちはシスティーナ礼拝堂に入り、宣誓や黙想に続き、1回目の投票が行われ、結果についての最初の煙が上げられるという。2日目となる8日は朝、バチカン宮殿でのミサとと祈りをささげた後、システィーナ礼拝堂での祈りをへて投票を行い、昼食後に再び投票が行われる。
投票については「初日は1回、2日目以降は、午前と午後に各2回、1日計4回まで行われる」とされ、「煙は午前の2回目の投票後、12時ごろに1回、午後の2回目の投票後、19時ごろに1回ずつ上がる。教皇が午前か午後の1回目の投票で選ばれた場合は、白煙が早めに上がる。すなわち10時30分の後、あるいは17時30分の後に煙が上がるならば、それは教皇選出を知らせる白煙のみと言える」と記されている。
【だれが有力?】海外メディアによると、かなりの「混戦」が予想されている。改革を進めた教皇フランシスコの路線を継承する人物が選ばれるかどうかが、最大の焦点。現地メディアなどは、フランシスコ教皇の側近で、ローマ教皇庁の国務長官を務めたイタリアのパロリン枢機卿(70)を有力候補の1人として報じている。一方、フランシス教皇はアルゼンチン出身で、アジアや中南米、アフリカ出身の枢機卿を数多く任命。こうした多様性を反映した出身地域の新教皇になるのか、また、改革路線が続くのか、従来の保守派路線になるのかにも注目が集まっている。選出されれば初のアジア出身となるフィリピン出身のタグレ枢機卿(67)らの名前も浮上しているが、いずれにしても「本命不在」で混戦になるとの見通しが強い。
【新教皇は?】コンクラーベを経て選出された新教皇は、バチカンのサンピエトロ大聖堂のバルコニーに姿を見せる予定。その際に、教皇として初めてのメッセージを宣言する。

