石破茂首相が19日に官邸を表敬訪問した米マイクロソフト創業者、ビル・ゲイツ氏との会談で、途上国の子どもらにワクチン供給を担う国際組織に、今後5年間で最大5億5000万ドル(約810億円)を支援する考えを伝えたことについて、31日に放送されたテレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」(日曜正午)で出演者が激論を交わした。
この件をめぐっては、国民が物価高で苦しむ中での海外への支援表明ということもあり、ネット上で厳しいコメントが相次いだ。
番組に出演した経産官僚で慶大大学院教授の岸博幸氏が、参院選で大敗した自民党について「なんでこんなに見放されたかというと、物価高がこんなに進んでいるのに、何もやってくれなかったよなと。(ガソリン)暫定税率も残っている。そういう部分が、これだけ見放されたというのを実感した」とした上で、「より一層深刻にやらないといけないのに、今、ユルいよな、ばかやろうと思いますよね」と指摘。これを受け、モデルの藤井サチは「一方でビル・ゲイツさんには(会談時間の)30分で810億円出すのは、このギャップ、ちょっとついていけないんですけれど」と指摘した。
この後も810億円の支援について、賛否両論の意見が出た。エッセイスト阿川佐和子は、参政党の神谷宗幣代表がX(旧ツイッター)に「私なら日本の子供の貧困対策に800億円使います。お金の使い方も金額もおかしいですよ、総理」とポストしたことを念頭に「神谷さんを支持するわけではないですけど、だったら日本の困った子どもたちとか本当に物価高で苦しんでいる人たちの方向に810億円払った方が」と指摘。岸氏は「本来は物価高対策をもっと早くやらないといけないのにやってこなかった。そういう中で海外にお金というのが出ると、どうしても国民は怒る。国内でしっかりやってこなかったことのツケです」と厳しくただした。
一方、宮崎県知事も務めた元衆院議員の東国原英夫氏は「810億を、国内の国民に使ってくださいという論点が、トンチンカン」と、神谷氏の主張に異論を唱えた。「国際貢献はすごく重要。特にアフリカはこれから成長しますから、そのためには、(日本も)何か国際貢献をしないといけない」と、訴えた。
元航空幕僚長の田母神俊雄氏は「810億円というお金じたいは、国際貢献の全体の中では膨大なお金ではないと思うんですけど、日本国民に対して何もしていない。みんな困っているのに、2万円を配るのも減税も何もできない。国民に何も与えていないのに、外国に約束するのはそれは国民は怒りますよ」と、理解を示したが、大竹まことは「その話(国際貢献と国内対策)はまぜちゃだめなんだよ。全然、別立ての話。いっしょにすると腹が立ってきちゃうという話になる」といさめた。これに、田母神氏は「国民は、どうしてもまぜちゃいますよ」と、反論していた。

