<1>98年・メジロブライト

98年天皇賞・春を制したメジロブライトと河内洋騎手
98年天皇賞・春を制したメジロブライトと河内洋騎手

97年のクラシックでは皐月賞4着、ダービー3着、菊花賞3着と、3冠とももう少しのところで涙をのんだ。しかし、その年最後の出走となったステイヤーズSを勝利すると、年明け初戦のAJCCを2着馬に2馬身半差で快勝。最後方付近から上がり最速で突き抜ける強い勝ち方で、本格化を思わせた。

続く阪神大賞典はシルクジャスティスに鼻差で勝利して重賞3連勝。いよいよ臨んだ天皇賞・春を2馬身差で勝利し、待望のG1初制覇を果たした。

その後はG1タイトルこそつかめなかったが、同年有馬記念はグラスワンダーの2着、翌99年の天皇賞・春はスペシャルウィークの2着と、長距離G1で力を発揮した。


<2>07年・マツリダゴッホ

07年有馬記念を制したマツリダゴッホ
07年有馬記念を制したマツリダゴッホ

横山典騎手を背に3角過ぎからスパートし、直線は後続を突き放して5馬身差で圧勝。のちに無類の中山巧者として知られることになるゴッホが、その真価を発揮した重賞初制覇だった。

同年の有馬記念はメイショウサムソンやウオッカ、ダイワスカーレット、ダイワメジャーなどが顔をそろえた豪華メンバーのため、9番人気に甘んじたが、好位の内から上がり最速タイの脚で抜け出してG1初制覇。引退までに挙げた10勝のうち8勝が中山(他2勝は札幌)で、そのうち6勝が重賞だった。


<3>12年・ルーラーシップ

12年、QU2世Cを制したルーラーシップ
12年、QU2世Cを制したルーラーシップ

1番人気にこたえて3馬身差で快勝した。不良馬場をものともせず、後方から上がり最速の豪脚を発揮。この4つ目の重賞タイトルが、良血馬の完全開花を告げる合図だったか。

日経賞3着をへて臨んだ4月の香港クイーンエリザベス2世Cを、3馬身4分の3差で圧勝。念願のG1タイトルを手にした。