<マーメイドS>

ビッグリボンはポジション争いに勝ったのが一番の勝因だ。前半は中団やや後ろ。先行3頭が飛ばして1000メートル通過は57秒3。位置取りとしては悪くなかったが、向正面で外のストーリアが動いてくると、併せ馬の形でスピードを上げた。

仕掛けるには早いタイミングだが、この判断が直線での進路確保に大きく影響している。前はかなりのハイペースで飛ばした分、直線を待たずに下がってくる馬がいるかもしれない。もし、ストーリアに押さえ込まれていたら、バテた馬の後ろで大きな不利を受けた可能性さえある。

西村淳騎手は内を空けて外へ張るように自分のスペースを確保。ごちゃついた4コーナーではストーリアの前へ出て、ビジンの内から先頭に並びかけた。直線はウインマイティーとのたたき合いになったが、うまく馬群を割れたことで、内外の差も大きかった。

鞍上の先を読んだポジション取りが、ビッグリボンに初の重賞タイトルを取らせた。

直線抜け出してマーメイドSを制したビッグリボン(左)(2023年6月18日撮影)
直線抜け出してマーメイドSを制したビッグリボン(左)(2023年6月18日撮影)