早くも夏の函館開催はラストウイークを迎える。温暖化が進む今、「避暑地」北海道の開催日数はこれで十分なのか。毎年滞在する須貝厩舎、北村浩平助手の思いとは…。「ケイバラプソディ ~楽しい競馬~」で岡山俊明記者が伝える。

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日本列島が6月から猛暑に襲われる時代、函館競馬場は馬の避暑地としての価値がより高まっていると感じる。午前中の気温が25度を超えて日差しの強さを感じる日はあっても蒸し暑さや不快感がない。馬は元気だし、人も生き生きしている。12日間の開催はあっという間で、今週が最終週。温暖化が進む今だからこそ、北海道の開催日数が函館6週間、札幌7週間で果たして十分なのか。売り上げや経費の理由があるにせよ、あらゆる暑熱対策を実施せざるを得ない競馬場に比べたら健全そのものだ。

函館には美浦と栗東から限られた数の調教助手や厩務員がやって来るのだが、厩舎によっては毎年来る人が決まっている。今年、函館記念を勝ったヴェローチェエラをはじめ、新馬のショウナンガルフやマルガを仕上げた須貝厩舎の北村浩平助手もそのひとり。「あんちゃん(見習い騎手)の頃からだから、もう24~5年続けて来ている。長い時は4カ月いるから、6~7年暮らしていることになる。第2の故郷だね」と函館愛を語る。ジョッキー時代、唯一の重賞勝利を挙げた相棒がエリモハリアー。ちょうど20年前の函館記念で「スタートも位置取りもうまくいって向正面は内でロスなく、4角も外に出せて前がいない状態。ずぶかったから3角からおっつけて、ばっちりうまくいった。未勝利から乗っていたし、最初で最後の重賞勝ちだから忘れられない」。エリモハリアーは翌年安藤勝己、翌々年武幸四郎で3連覇。馬も函館が大好きだった。

「涼しいし温泉もあるし、ゆったり時間が流れる。もちろん海の幸もおいしい。普段食べられない食材がたくさんある。温泉のお薦めは、ひろめ荘かな」。北村助手は市内の南茅部地区にある源泉掛け流し天然温泉を推した。自身が毎日のように通う秘湯もあるそうだ。

道を歩いているだけで楽しい。そんな街が夏の函館なのです。【岡山俊明】(ニッカンスポーツ・コム/競馬コラム「ケイバ・ラプソディー~楽しい競馬~」)