皆様いかがお過ごしでしょうか。私は今「春よ来い早く来い」と歌いながらコラムを書いております（笑い）。

春の訪れを感じるクラシック第1戦・桜花賞。桜花賞を終え、翌週のレースを終えると阪神競馬場とはしばしのお別れとなります。というのも、スタンドの改修工事が行われるからです。

工事概要を見ると、現スタンドの建物本体は維持しつつ観客席やファミリーゾーンの充実を図り、ラグジュアリーなお手洗いもできるとのこと。これは、遊園地などのアミューズメント施設に行くよりも、競馬場に子連れで参戦し、緊張するとすぐお手洗いに駆け込む私には本当にありがたいと感じます。イメージ図を見ていても、とてもすてきでワクワクする場所になっています。特にラグジュアリーなお手洗いが気になって仕方ありません（笑い）。ただ、先日初参戦した東京競馬場のスタンドで産駒と迷子になり、なかなか内馬場にたどり着けなかった私は誰かと参戦する方が良いかもしれません。（またそのお話も書きたいと思います）。

という事で、今年阪神競馬場で開催される最後のG1が桜花賞となります。何回かコラムには書いていると思うのですが、産駒が生まれたのが5年前の桜花賞前日。相方さんの厩舎のお馬さんが桜花賞出走予定だったのにもかかわらず、相方さんは夜中まで付き添ってくれたことを思い出します。翌日の桜花賞は切ったおなかと点滴の痛みに耐えながら「行けえええええ」と病室で叫んでいました（笑い）。看護師さんも何事かとビックリされてはりました。私、どこでもご迷惑をおかけしております。すみません。

あれからもう5年がたちました。産駒は人見知りもなく、舞台があれば率先して上りカラオケがあればマイクを離さない立派な宴会部長に成長しました（笑い）。そんな産駒とこの時期は必ずお花見をしにお出かけをします。という事で、私と産駒がよく行くお花見スポットをご紹介したいと思います。

まず、毎年必ず行くのは栗東トレーニングセンター周辺道路に咲いている桜を見に出かけます。トレセンに行ったことのある方は想像できると思うのですが、トレセンの玄関口となるシンザン像の置いてある坂道の桜は本当にきれいです。私は満開の時よりも、暖かい風に乗って散る桜の花びらの中を歩くのが大好きです。その時期になると産駒を誘いトレセンでお花見お散歩をしています。ただ、トレセン施設に隣接する場所なので、普段テンションアゲアゲでワーワー騒ぎ出すパリピな私は、お馬さんたちや関係者の皆様のご迷惑にならないよう、穏やかにおとなしく、お上品に桜を楽しむようにしています（笑い）。

そしてもう1カ所は仁川・宝塚の桜です。桜花賞が行われる桜が咲き誇る時期に毎年、阪神競馬場へ連れて行ってもらいます。まず阪神競馬場の桜を楽しんだら、仁川駅に向かい阪急今津線に乗り宝塚駅へ。そこから宝塚大劇場に向かうまでの花のみちには桜だけでなく沢山の花が咲いています。道も趣があって、まるで自分が桜の花びらに包まれながら宝塚の舞台に立っているかのような気持ちになります。

若い方はご存じないかもしれませんが、昔この花のみちを挟んだ北側に「宝塚ファミリーランド」という動植物園と遊園地がありました。まだ競馬を知らなかった少女時代の私にとって、宝塚と言えばこの「ファミリーランド」で、よく遊びに来た思い出の場所です。当時なかなか仕事の休みがとれなかった母に手を引かれ、何度となく歩いたこの道を、今は産駒の手を引いて桜を見上げながら歩いていると、感慨深い気持ちになりました。産駒が大きくなって阪神競馬場やこの宝塚の花のみちを歩いたとき、「そう言えば母ちゃんとこの道歩いたな」なんて覚えていてくれるとうれしいなぁなんて願望も抱きながら。まぁでも産駒は地方・中央関係なくいろんな競馬場に一緒に行っているので、どの競馬場に行っても「そういや母ちゃんと来たな」になるのですが（笑い）。こうなったら産駒と一緒に全国の競馬場制覇を目指して、その珍道中をコラムに書けたらいいなと思います。

さて、少し話題がズレてしまったので、桜花賞の舞台となる阪神競馬場に戻します。

昨年の私のテーマは「再会」でした。その舞台になってくれた阪神競馬場。実は昨年冬、恩師である昆調教師と阪神競馬場でお会いすることが出来ました。昆先生とは産駒が生まれてからすぐにコロナ禍になったという事もあり、この時産駒とはほぼ初対面でした。（パドック越しとかはありましたが）。産駒はいつものように人見知りなく昆先生の隣に座りに行き、そんな産駒を見て先生も笑顔でお話ししてくださいました。その様子がとてもすてきで思わず写真を撮ってしまいました。この写真は私の宝物になっています。

今回はそんな大切な再会の場所・阪神競馬場で桜花賞が行われます。産駒とあまり年の変わらない若き乙女たちが、桜舞い散る仁川の舞台で戦います。今年も産駒と仁川の桜を見ながら、競馬観戦したいと思っています。周りの方にご迷惑にならないように、穏やかにおとなしく、お上品に応援したいと思います。多分熱くなるから無理やと思いますが…（笑い）。

皆様、桜咲く仁川でお会いしましょう。今回はこの辺りで。ごきげんよう。