第90回日本ダービー(G1、芝2400メートル、28日=東京)。無敗の皐月賞馬ソールオリエンス(牡3)を送り出す手塚貴久調教師(58)が24日、共同会見に出席した。トレーナー自身は、ダービーを制覇すれば、史上5人目のクラシック完全制覇の快挙。馬は史上8頭目の無敗2冠となる。大一番に向けて追い切りの感触、ダービー挑戦の思いを話した。一問一答は以下の通り。
-追い切りは2頭併せ。狙いは
手塚師 いつも通りですね。当該週は1週前にしっかりやっているということで、感じを見てもらうというイメージ。最後は併入のイメージでしたが、ちょっと出たんですけどね。時計もこちらが考えている通りの時計だったので、動きも時計も息も良かったです。
-評価として十分
手塚師 そうですね。
-横山武騎手から手前を替えるという表現があったが
手塚師 確かにね、他の馬よりも手前を替える回数が多いのかなと思いますけどね。ただそれも1つの癖として考えておけば、替えないよりはいいと思っていますので、そういうイメージですね。
-左回りの東京。コースが大きいし、(距離が)延びた方がいい
手塚師 そうですね。
-皐月賞を振り返って
手塚師 展開がはまったのかもしれないですけど、強いなと思いました。
-道悪、ハイペース。経験値は
手塚師 道悪でどのくらいやれるか半信半疑なところがありましたし、内枠で多頭数でどういう競馬をするのかというのも半信半疑でした。そういうところを全部クリアしてくれたというのがありますね。
-自分からハミを取りにいく馬ではないと以前評価していた。現在は
手塚師 調教に関して言うと、わりとレースを重ねる度に、自らハミをくわえてしっかり前進気勢が1走ごとに増していると思いますね。
-中間気配や調整は
手塚師 皐月賞が終わった後、私が考えていたよりもダメージがなかったので、山元トレセンの方に2週間ほど放牧には出したんですけど、そこで息抜きさせてもらってリラックスさせてもらった。とてもいい状態で美浦トレセンの方に帰ってきました。帰ってきてからも馬の状態としては休み明けという感じはまったくしなかったので、強い調教を今までよりかけるというよりは、今の体調をいかに維持するかという方に重きを置いた方がいいのかなと思って帰厩後は調整しています。その中で1週前追い切りもしっかり動いているし、今日の最終追い切りもこちらの思った通りの動きで申し分なかったと思っているので、今のところは不安な点はなかったような気はします。
-この馬の強さは
手塚師 ジョッキーの乗っている感覚と調教師の感覚は若干違うのかもしれないですけど、私としては完成はこれから先かもしれないが今の時点でもこの同世代の馬たちとの比較に関して言うと、決して完成度が劣っているという感じはしない。今の時点でもダービーの中で高いパフォーマンスができるんじゃないかなと思っています。
-距離に関しては
手塚師 2000メートルを十分こなしていることを考えれば、東京の2400メートルも同世代の戦いであれば十分守備範囲かなと思っています。
-全体時計の速い競馬をしていないと以前言っていた
手塚師 今週はこれから天気も良さそうですし、良馬場が期待できそうな週末。時計はかなり速くなるだろうなと思っています。その点はやってみないと分からないけど、この子に関して言うと、私自身は理想は良馬場の速い時計の方が合っているんじゃないかと思っています。不安というよりは良馬場でやれてうれしいなという感じです。
-4度目のダービー挑戦。過去3回との違いは
手塚師 最初の2回は参加することに意義を感じて使わせていただいて、(20年の)ワーケアの時は3番人気に推してもらっていましたが、その時はコントレイルという強い馬がいましてね。残念な結果になってしまった。今回のソールオリエンスに関しては無敗で皐月賞を制したということで、皆さんの注目というのも今まで以上に私が過去預かった馬の中でも最高の注目だと思いますので、しっかり仕上げたつもりなので、結果はどうなるかわかりませんが、そういった緊張はあります。
-史上5人目のクラシック完全制覇がかかる
手塚師 それは言われるまでわかんなかったので、実のところ(笑い)。自分で最初から思ってはいなかった。ただそういうチャンスに巡り合えたというのは運も良かったですし、調教師をやっている中で5大クラシックにチャレンジできることは大変ありがたいことですので。まさにチャンスのある馬だと思っていますので、このチャンスをものにできたらうれしいなと思いますし、この先こんなチャンスが巡ってくるとも思えないので。何とか、とは思います。
-先生にとって日本のダービーとは
手塚師 調教師である人の全てだと思いますね。最高の舞台ですし、このレースを目指して調教師としての技術を磨いているといっても過言ではないと思っている。それだけ大きな目標であるし、重たいレースだと思っています。
-出走頭数でフルゲートになって初めて関東馬が関西馬を上回った点について
手塚師 ちょっとそれは立場上あまり言えません(笑い)。でも東西関わらず日本のダービーというのは厩舎が最大に目指しているレースなので、美浦と栗東の比較というよりは、各調教師、各厩舎が目指しているということで東西で差はないと思っています。

