直線競馬初参戦のモズメイメイ(牝4、音無)が雨中の千直決戦を制した。勝ち時計は55秒3。
セオリー通りの外ラチ沿いでなく、馬場の真ん中から、ためにためた末脚で夏の名物重賞をもぎとった。国分恭介騎手(33)は22年京都記念以来の重賞勝利。管理する音無秀孝調教師(70)は07年サンアディユ以来2度目の勝利となった。今後放牧を挟んで、セントウルS(G2、芝1200メートル、9月8日=中京)に進む。
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五輪のような表現をすれば陸上男女混合1000メートル。日本でこの時季、新潟でしか見られない千直重賞を4歳牝馬モズメイメイが制した。
馬にとっては初の千直。これまでに経験ないレース展開、ペースの中でも近走で試してきた差し戦法に専念した。15番枠の好枠から他馬が殺到する外ではなく馬場の真ん中へ。そして馬群をさばききった。他馬の脚が鈍る中、最後の最後でもうひと踏ん張りし、前にいたウイングレイテストを首差捉えた。国分恭騎手は「馬に感謝したい。馬がペース配分も知っていて、最後に皆が止まった時にひと伸びしてくれた。外枠で外ラチを考えていたが、うまく誘導できなかったので、有力馬の後ろにつけた」。とっさの判断が勝利につながった。
騎手出身の音無師も「結果的に脚を残していたという意味だね」と鞍上の手綱さばきにうなった。来年2月末に定年を迎える師にとってうれしいことが続いた。弟子の小牧加騎手が土曜の新潟ジャンプSで重賞初勝利。そして弟子に負けじと自身も重賞勝ちを飾った。
堂々とサマースプリントシリーズを突き進む。師は「セントウルSに行きたい」と明言した。いったん放牧へ出て英気を養う。スピード自慢が集まる一戦での金メダル獲得。チューリップ賞、葵Sとこれで3個目。まだまだ足りない。セントウルSの結果次第だが、その後はさらなる高みか。パリ五輪同様、モズメイメイの快進撃も始まったばかりだ。【舟元祐二】
◆モズメイメイ ▽父 リアルインパクト▽母 インラグジュアリー(フランケル)▽牝4▽馬主 (株)キャピタル・システム▽調教師 音無秀孝(栗東)▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 14戦5勝(うち地方1戦0勝)▽総獲得賞金 1億6609万円(うち地方0円)▽主な勝ち鞍 23年チューリップ賞(G2)、葵S(G3)▽馬名の由来 冠名+人名愛称

