フランス出身のJRA騎手が初制覇へ。10月5日の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、仏パリロンシャン)で、クリストフ・ルメール騎手(46)は、アロヒアリイ(牡3、田中博)とコンビを組む。過去に13度騎乗して06年プライドの2着が最高着順。念願の凱旋門賞ジョッキーへ、今回に懸ける思いを聞いた。
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凱旋門賞は苦い経験しかない。“日本の至宝”ディープインパクトが海を渡った06年、ルメール騎手は同年夏にサンクルー大賞を制したプライドに騎乗した。前年覇者ハリケーンランや、BCターフ馬シロッコなどを相手に2着。5連勝でG1・2勝目を挙げたレイルリンクに、わずかに首差及ばなかった。
「チャンスのある馬で、(状態も)良かったけど、勝つことができなかった。悔しかったし、馬がかわいそうだった」
何度も悔しさを味わった。10年ベーカバド(4着)、11年サラフィナ(7着)はともに1番人気。16年以降は日本馬で5度参戦しているが、23年スルーセブンシーズの4着以外は、全て2桁着順に敗れている。
「いつもチャンスのある馬に乗っていたけど、4着とかで勝てなかった。残念でした。ベストの思い出はないね。けど、今年は頑張りますよ。フランス人としてぜひ勝ちたいです」
今年こそ-。新たな相棒はアロヒアリイだ。初タッグとなった前走ギヨームドルナノ賞(G2、芝2000メートル、ドーヴィル)を3馬身半差で快勝。逃げて圧巻のパフォーマンスを見せた。
「少頭数だったし、速くないスタートでも逃げることができた。多分、逃げが好きだったね。先頭でハッピーでした。手応えよく、反応もすごかったし、ちょっとびっくりした」
今年の凱旋門賞も英、愛、ヨークシャーとオークス3連勝中のアイルランド馬ミニーホーク(牝3、A・オブライエン)、昨年2着のフランス馬アヴァンチュール(牝4、C・フェルラン)など強豪が集う。
「今回は頭数も増えるし、馬場コンディションも前走とは違うと思う。凱旋門賞はスタートからゴールまで逃げ切るのも難しい。だけど、勝つためには馬の好きなレースをしないといけない。いつも通り、難しいレースになる。でもチャンスはありますよ」
アロヒアリイとともに、夢の頂点へ。故郷に錦を飾るため、ルメール騎手も勝負モードに入ってきた。【藤本真育】

