取材をしていると「追いかけたい馬」が現れることがある。
理由はさまざま。単純に強い、キャラが立つ、担当者にほれる、など。そのすべてを持っている馬はそういないが、◎マスカレードボールはその1頭だ。
通例2、3月に行われる厩舎POG取材。日程の関係で偶然参加した手塚久師の取材で、その名前を初めて聞いた。「大物感がある…たしかに言ったね。そんなことあんまり言わないんだけどね(笑い)。今年は…言ってないかも(笑い)」と手塚久師は懐かしそうに話す。
天皇賞・秋を3歳で制覇。当時初騎乗のルメール騎手がほれ込み、ジャパンCにも継続騎乗。「世界一」のカランダガンに真っ向勝負で首差に迫った。レーティング世界2位タイの評価は正当で、この中間に取材でルメール騎手が発した「日本競馬史に残る名馬になる可能性がある」も嘘偽りないと感じる。
手塚久師は香港へ向かうにあたり、馬体の成長を強調していた。「血統的なものかな。かなりボリュームアップしてパンパンだね。あれだと正直2400メートルはどうか分からない。あの体で今まで通り切れたら、どんな馬になるんだろう」。無限の可能性に声は自然と弾んでいた。
春の香港は湿っぽい。手塚久師は「天気予報も見てるよ。多少渋っても大丈夫」と自信あり。最大の敵である香港最強馬ロマンチックウォリアーも“競り合いに弱い”ことを昨年のドバイターフでソウルラッシュが証明した。「うちは競り合いまでいけば負けない。カランダガン? あれは相手が強かっただけだよ(笑い)」とこちらも自信あり。
人気は現地、日本ともにロマンチックウォリアーがトップだろう。ならばこれ以上ない“買い時”。頭から厚く買う。単勝(1)、馬単(1)→(2)の2点勝負。

