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ハローキティ ニッカン特命記者

もっと!そこが聞キティ 第42回:◇尼崎ボート - ハローキティ ニッカン特命記者 : 日刊スポーツ

伊勢型紙は1000年超える伝統工芸

兼子さんによる道具彫りの実演
兼子さんによる道具彫りの実演

<第42回 : もっと!そこが聞キティ>◇伊勢型紙

「伊勢型紙」を知ってますか? 着物などの生地を一定の文様や柄に染めるのに用いられるもので、一説には1000年以上の歴史を持つとも言われる伝統工芸です。その技術が受け継がれる三重県鈴鹿市を、ニッカン・ハローキティが訪ねました。職人さんの実演も見せてもらい、あまりの繊細な作業にビックリです。

  • <繊細なデザインと作業にビックリです>
  • 近鉄電車に揺られ、キティちゃんがやってきたのは三重県の白子駅。この一帯が「伊勢型紙」の伝わる地域です。案内してくれるのは伝統工芸士の兼子吉生さん。「伊勢型紙技術保存会」の副会長でもあります。
  • キティ 今日はよろしくお願いします☆
  • 兼子 まず鈴鹿市伝統産業会館から行ってみましょうか。
    鈴鹿市に古くから伝わる2つの伝統産業、「伊勢型紙」と「鈴鹿墨」に関する施設です。兼子さんが作った型紙も展示されていました。
  • キティ あっ、これが伊勢型紙? すごく細かい模様なんだね。一体どうやって作ったのかな?
  • 兼子 実演を見てみますか?
  • キティ えっ、見せてもらえるの !?
  • 見学者に説明しながら実演する兼子さん
    見学者に説明しながら実演する兼子さん
  • 伊勢型紙資料館へ連れていってもらいました。ここはもともと、江戸時代末期に型紙を製造、販売していた大手型屋「寺尾家」の住居でした。由緒ある建物の中に、型紙の作品が展示されたりしています。予約すれば、伝統工芸士による実演を見ることもできます。
    伊勢型紙は岐阜県で製造される「美濃和紙」3枚を、柿渋(渋柿の汁を熟成させた液体)を使って重ね合わせ、強度を増したものが素材。これに彫刻刀や錐などの刃物で文様を彫り抜いていきます。彫り方は縞彫り、道具彫り、突彫り、錐彫りの4種類。兼子さんは道具彫りの専門です。
  • キティ 道具彫りってどんな彫り方なのかな?
  • 兼子 彫刻刀の刃がひし形や三角、花びらなどいろいろな形になっていて、その組み合わせで文様を作りだします。道具も自分で作りますが、これがとても大切です。多い人で3000本ぐらいの道具を持っています。
  • キティ そんなに !?
  • 祖父から続く3代目で、この道45年の兼子さんも代々伝わるものを含めて数千本の道具があり、財産になっているといいます。
    実際に彫ってもらいました。細かい柄に刃を当て、ザクッ、ザクッと押し込みます。元となる文様は、かつては専門の絵描きが多くいましたが、今はごく少数となり、既製のデザインを使用したりするそうです。デザインが描かれた白い紙を型紙の上に置いて、ひと彫りずつ進めていく繊細な作業です。
  • 兼子 大きくずれたまま彫ってしまったら、その型紙は使い物になりません。作品を作るときは部屋で1人集中して取り組みます。
  • キティ 大変な作業だね…。
  • <江戸時代に産業として発展>
  • 鈴鹿市伝統産業会館に展示された兼子さんの作品
    鈴鹿市伝統産業会館に展示された兼子さんの作品
  • 一説には1000年以上の歴史を持つとも言われる伊勢型紙ですが、江戸時代にはこの地が徳川御三家の1つ、紀州藩に組み入れられたことで栄えました。型屋にはさまざまな特権が与えられ、産業としても発展します。型紙をもとに生地を染める染物屋は日本中にありましたが、型紙製造はこの地方に限られ、型売り業者は全国に売り歩いて広めたそうです。
    兼子 同じ着物の柄でも、織るのは時間がかかりますが、型を作って染めれば早く済みます。これは江戸時代の大量生産の手法だったというわけです。
    着物の需要が減った昨今では、伊勢型紙の職人さんも20〜30人ほどだそう。ただ、技術保存会の結成などで後世に伝えていこうという取り組みがなされています。
  • 兼子 少しでも多くの人に知ってもらい、伝統をつなげていきたいです。
  • キティ うん、素晴らしい文化だものね☆ 皆さん、頑張ってください !
  • <彫り方は縞彫り、道具彫り、突彫り、錐彫りの4種類があるよ>
  • ◆縞彫り 定規と彫刻刀で均等の縞柄を彫ります。単純な作業のようですが、1本の縞を彫るのに同じ場所を3度続けてなぞるため、極めて正確な技術が必要です。1センチ幅に最高で11本もの縞を彫ることも。この彫りには染めの際に曲がらないようにするため、「糸入れ」で補強することが必要です。
  • ◆道具彫り 刃自体が花、扇、菱などの形につくられた彫刻刀を使っていろいろな文様を彫り抜きます。この技法は道具作りの出来栄えが作品を大きく左右します。特徴は文様が均一になること、多様な形が表現できることです。江戸時代の武士の裃に用いられた染物「江戸小紋」では一般的な技法で、俗に「ごっとり」とも呼ばれています。
  • ◆突彫り 5〜8枚の型地紙を「穴板」という台に置いて、刃先が1〜2ミリの小刃で、垂直に突くようにして前に彫り進みます。直線や大きな柄を彫る場合、現在では小刃を手前に引くようにして彫ります。彫り口が微妙に揺れるので独特のあたたかい感じがあります。
  • ◆錐(きり)彫り 小紋を彫る技法では鮫小紋、行儀、通し、アラレと呼ばれる種類があります。刃先が半円形の彫刻刀を型地紙に垂直に立て、錐を回転させながら小さな穴を彫っていきます。1平方センチに100個ほどの穴が彫られた作品もあり、単調な柄だけに難しい技法とされています。

◆アクセス 伊勢型紙資料館は近鉄白子駅の東口から徒歩約5分。白子までは大阪難波から近鉄特急で約1時間40分。鈴鹿市伝統産業会館は白子駅の隣の鼓ケ浦駅から東へ徒歩約10分。

◆施設情報 鈴鹿市伝統産業会館(鈴鹿市寺家3の10の1) 電話059・386・7511
伊勢型紙資料館(鈴鹿市白子本町21の30) 電話059・368・0240

[2018年8月28日付 日刊スポーツ大阪版掲載]

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