巨人はミスが重なって敗戦した。バッテリーは2回、ルーキー高橋が先頭から2者連続四球を与えた。変化球でかわそうとスライダー頼みになり、中日福田に3ランを打たれた。全体的に見ればいい投球をしており、これが唯一と言っていいピンチ。新人投手だけに一、二塁になった時点で炭谷がマウンドに行って仕切り直す配慮をしても良かった。

攻撃面でも2度の走塁ミスがあった。まずは初回1死一、二塁で石川がフェンス直撃打を打った場面。相手左翼手が直接キャッチしたか、フェンスに当たってから捕球したかを迷った一塁走者岡本は二塁でアウトになり、大量得点の好機を逃した。自分で判断できなければ審判のジャッジを見ることもできた。左翼への打球だっただけに、もっと余裕がほしかった。

さらに8回だ。丸が敵失で出塁し、これからクリーンアップで一気に逆転と盛り上がった場面。ビヤヌエバの何でもない右飛で丸が飛び出し、併殺に倒れた。無死の右飛、ハーフウエーでいいところを、二塁ベースまで慌てて行く必要はなかった。

巨人は平成元年、ミレニアムの2000年と節目節目でリーグ優勝、日本一を飾ってきた。令和元年に優勝するには、このような状況判断の選択ミスを減らしていかなければならない。(日刊スポーツ評論家)

巨人対中日 2回表中日無死一、二塁、福田(後方)に逆転の3点本塁打を浴びた巨人先発の高橋(撮影・丹羽敏通)
巨人対中日 2回表中日無死一、二塁、福田(後方)に逆転の3点本塁打を浴びた巨人先発の高橋(撮影・丹羽敏通)